就業規則

管理職の役職手当と割増賃金の関係を就業規則に定めていますか?

オフィスのデスクに広げられたノートパソコン、コーヒーの入ったカップ、ペン立て。傍らにページが広げられた就業規則。

社内では労基法で定めるところの「管理監督者」として処遇してきたが、労働基準監督官の判断によると「労基法に定める管理監督者には該当しない」とのことだった。

(もしくは裁判で「該当しない」と判決された。)

この社員には、時間外や休日労働の対価的な意味も込めて、今まで役職手当を支払ってきた。管理監督者に該当しないということなら割増賃金の支払いが発生するが、今まで支払ってきた役職手当を割増賃金に充当できるのだろうか・・・

 

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まず、管理監督者に該当するかどうかの具体的な判断基準については、過去記事「どのくらいの役職につくと管理職扱いになりますか」をご覧ください。

 

では、前述の「管理監督者に該当しない」と判断された場合の役職手当を割増賃金に充当できるのかどうかという問題については、賃金関係のコンサルティングをしているとよくいただく質問です。役職手当を割増賃金に充当できないということになると、企業経営に少なくないインパクトを与えることになるからです。

今回はこの問題について、就業規則の書き方のポイントとあわせてみていきましょう。

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就業規則に記載がないままの変形労働時間制は要注意

テーブルに置かれたコーヒーの入ったカップ&ソーサ―と観葉植物。コーヒーにはハートマークのラテアートが描かれている。

一カ月単位の変形労働時間制を職場で採用するときの要件は、就業規則に定めることです。

 

けれど就業規則に一カ月単位の変形労働時間制のことが書かれておらず、記載なしのままで実施されていて、しかも慣例的に長年にわたって行われている・・・また社員の方からも特に異議が上がっていない・・・。

このようにいわゆる労働慣行として変形労働時間制が実施されているケースも、時にはあることでしょう。

 

就業規則に記載がないまま実施してきた変形労働時間制に関して、次の2点についてご相談がよくあります。

 

  1. 労働慣行となっている変形労働時間制は適法か
  2. 1日8時間、1週40時間をオーバーした分の割増賃金はどうなるか

今回はこれらについて確認していきたいと思います。

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転職オファー殺到のエース社員、引き抜きへの会社の対応は?

分かれ道が示されたアスファルトとスニーカーを履いた足元。

世の中のIT化によって、新しい仕事の枠が広がってきています。

たとえば自社のECサイトなどWebサービスの企画、Webサービスの問い合わせに対応するコールセンターの立ち上げ、IT対応オフィスの提案などがあります。そのため業界を問わず求人ニーズがあり、転職市場も活性化しているようです。

 

会社にとって中核的な業務をこなし、みんなの中心的役割をつとめるエース社員は他社にとっても欲しい人材であることは間違いありません。そんな社員が同業他社から好条件の処遇や重要ポストなどの転職オファーをもって「引き抜かれる」ケースも起こりがちです。

 

そこで、「就業規則で引き抜きによる転職を禁止することはできないのか?」とのご相談をいただくこともあります。

 

今回は、引く手あまたなエース社員の引き抜き転職を会社は果たして禁止することができるのか、会社のとるべき対応についてみていきたいと思います。

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妊娠した社員からの相談、会社はどう対応するべきか

チューリップの花束、コーヒーの入ったカップ&ソーサ―、ノートがテーブルに並んでいる

最近では、結婚・出産などのライフイベントを迎えても、働き続ける女性社員が多くなりました。

子育てと仕事の両立のため、会社として育児支援制度の充実に取り組まれているケースもあるでしょう。

 

妊娠した社員からこれからの働き方について相談があったとき、「業務が忙しくてバタバタするとやはり身体の負担も大きいだろう」との配慮から、就業時間や休みの面だけでなく仕事内容についても、負担の軽い仕事内容に変更してもらったほうがいいのではないか?と、悩まれる管理職の方もいらっしゃるかもしれません。

 

現場をマネジメントする立場であれば、本人のやる気と体調を考えながら、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。

 

そこで今回は、女性社員から妊娠の報告を受けたとき、

  • 負担の軽い仕事への変更や人事異動(配転)
  • 妊娠の報告を受けたときの対応

これらについて、会社として留意すべき点を詳しくみていきましょう。

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グループ企業間の人事異動で気をつけたい出向と配転の違い

にぎやかなデスクの上。クロック時計、花びん、観葉植物、筆入れ、ペン、メモ書きなどが所狭しと並んでいる。

朝夕はようやく秋らしくしのぎやすい気候になりました。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋・・・と、いろんな楽しみが盛りだくさんの時季ですが、同時に転勤・人事異動のタイミングでもあります。

 

子会社・関連会社への技術指導や、また社員のスキルアップのために親会社から子会社へ人材を送り出すなど、グループ企業間で人事交流が行われている場合もあるでしょう。

 

「プロジェクト運営をはじめグループ企業同士で強いつながりがあるので、人事異動、人事交流をもっと行っていこうという流れにある。この際に転勤(配置転換)と出向の違いをちゃんと理解しておきたい」との質問をいただくこともあります。

 

確かに、グループ企業内の関係性が密接であると、本来出向として対応するべきなのに単なる転勤として取り扱ってしまうなど、出向と配転を混同してしまいがちです。

そこで今回は、グループ企業内の人事異動における出向と配転の違いについて、確認していきたいと思います。

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仕事中デイトレードを行う社員にとるべき会社の対応とは

茶色のデスクの上にノートパソコンとタブレットが置かれている。

就業時間中に自分のデスクで、会社のパソコンを使ってデイトレードを行っている社員がどうやらいるらしい、との社内の噂を耳にした。

デイトレードを行うのは、午前中のほんの10分間程度のことだから会社にバレない、と吹聴しているらしい。

また、それなりの利益を出していると周囲に自慢しているそうだ。

 

就業時間中に、しかも会社のパソコンを使って株取引を行うなんて、相当な懲戒処分にあたるんじゃないのか。

とはいえ、噂が本当なのか確認をとって慎重に事に当たらなければ。

いったい会社としてどんな対応をとるべきなのか・・・

 

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就業時間中に行われた株取引。もし、それが噂のとおり事実であるなら、懲戒処分を考えるべきなのか、またどの程度のものにするべきなのか。とるべき会社としての対応に迷われることもあるかもしれません。

そこで今回は、

  1. 就業時間中の株取引を会社はどう考えるか?
  2. 懲戒処分の程度をどう考える?

これら2点を通じて、会社の取るべき対応についてみていきたいと思います。

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仕事前の机ふき・湯茶準備で気をつけたい男女の扱いと労働時間

オフィスの給湯室。茶瓶とマグカップが並んでいる。

毎朝、仕事が始まる前に女性社員がみんなのデスクの上を水拭きして、給茶機をセットしてお茶の準備をする・・・ひと昔前では見慣れた朝のオフィス風景かもしれません。

最近では次のような質問をいただくことがあります。

 

「なんとなく昔からの慣例で、以前は女性社員が始業時刻前に簡単な掃除をしたり、お茶の準備をしてくれていました。時代が変わって、男女差別ではないか、との声が聞こえてからはその習慣もなくなりました。そうすると今や、オフィスの机には書類の山が積み上がり、キャビネットの周りも文房具やらがとっ散らかっている状態で、なんとかしたいと思っています。今は、ハラスメントやコンプライアンスをきちんと考えておかないといけない時代なので、そのあたりを確認しておきたいのですが・・・」

 

このお話のなかでハラスメントやコンプライアンスの問題として、整理・確認しておくべきは次の2つです。

  1. 仕事前の机ふき・湯茶準備でハラスメントについて気をつけるべき点は?
  2. その時間は労働時間としてカウントするか?

今回は、これらをしっかりチェックしていきましょう。

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社員の届出ミスvs会社の支払い義務、諸手当の支給はどうなる?

自分のデスクでノートパソコンに向き合って作業する男性社員。

「届出を忘れていたので、要件に合致する手当をずっともらっていなかった。さかのぼって手当をもらえませんか?」

 

多くの企業では、就業規則(賃金規程)で家族手当や住宅手当、通勤手当をはじめとする諸手当の支給条件が規定されていると思います。支給条件に合致した場合には、社員が所定のフォーマットへ記入し、会社へ届出を行うことによって、会社は本人に手当を支払う・・・という流れが通常考えられます。

 

ところが、「こどもが生まれたのに、届出をしてこない社員が多くて。周りの社員のなんとなくの世間話や噂を聞いて、慌ててこちら(担当者)が本人に確認するんです・・・」といった話もよくお聞きします。社員から冒頭のような申出があり、対応に戸惑った経験のある人事担当者の方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

担当者が気を回して本人に確認できたときはいいですが、毎度うまくいくとは限りません。もともと所定の届出を行わなかった社員本人に、落ち度があることは確かです。

 

では、冒頭の例のように本人の届出ミスがあった場合、会社はさかのぼって手当を支給しなくていいのでしょうか?

今回はこのあたりについて詳しくみていきたいと思います。

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残業前の腹ごしらえは労働時間になるのか休憩時間か?

デスクの上にサンドイッチが載った皿が置かれている

朝から夕方までずっと仕事に没頭、気がつけばもう終業時刻。けれど今日は迫った納期のために残業だ。ああ、でも小腹がすいて仕事に集中できない。コンビニでパンでも買って腹ごしらえしよう・・・

 

みなさんの職場では、残業前にこんなシチュエーションはみられませんか?

管理職や人事総務担当者の方々にとっては、この腹ごしらえの時間まで労働時間としてカウントするのか、それとも休憩時間として残業申請の時間から差し引くべきなのか、勤怠管理をするうえで対処に困ることもあるかもしれません。

 

残業前に小腹を満たしたい気持ちはとてもよくわかりますが、食べ物をつまむとホッとして、つい時間が過ぎてしまうのもよくあること。

それで帰る時間が遅くなるのなら、本末転倒ですよね。仕事のメリハリをつけるためにも、労働時間なのか休憩時間なのか、線引きをきちんとしたほうが時間を有効に活用できそうです。

 

そこで今回は、残業前の夕食時間は労働時間とするのか、休憩時間として扱うのか、またその線引きはどうすればいいのかについて、みていきたいと思います。

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取れなかった年休への対応策―年休の積立制度とは

牛の貯金箱。ユーロ札が入れられている。

「うちの会社もようやく完全週休2日制に踏み切りました。休みが増えたのは社員にとってもいいと思うのですが、今後は年休を取るのが難しくなってしまって、どうしたらよいものか・・・。

いっそのこと、取れなかった年休を貯金みたいに積み立てることはできないものですかね?」

 

年休の取得率アップ、ましてや完全取得への道は遠くて悩ましい、とのご相談をいただくことがあります。

 

取れずじまいで年休の残日数がたくさん生じたり、かといって完全消化をめざして無理にでも年休を取得させようとすると、「じゃあ仕事が残ったままでもいいと言うんですか?!」と社員からの反論が・・・このような年休をめぐる課題、みなさんの職場ではありませんか?

 

特にいまの時季は夏休みもあるので、仕事を滞りなく進めることを考えると、さらに年休取得が難しくなる、といった事情もあるかもしれません。

 

このような問題への対応のひとつとして、「年休の積立制度」があります。

今回は、この年休の積立制度の内容や運用上の注意点などをみていくことにしましょう。

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仕事が終わってからの健康診断は残業代の対象?

お皿に色とりどりの果物が並べられている。ハート形にくり抜かれたすいか、ラズベリー、ブルーベリー、ミントの葉。

ここ一か月の間に地震や台風、局地的な豪雨が相次いで発生しました。雨が上がると今度は照り付けるような太陽の日差しで猛暑の日々・・・。会社としては、社員の健康管理がとても気にかかるところではないでしょうか。

 

社員の健康維持のために、会社には一定の健康診断を行う法律上の義務があります。この健康診断について、

 

「就業時間中に健康診断を受けることができる社員もいるのですが、業務の都合でどうしても時間外に受けたいという社員がいます。これは時間外労働として残業代の対象となるのでしょうか?残業代が出るなら、就業時間中は仕事をして、時間外に健康診断を受けたいと言い出す社員が出てきそうで、悩みます・・・」

 

とのご相談をいただくことがあります。

労働時間とは、社員が会社の指揮命令下のもとで仕事を行う、拘束された時間のこと。

とすれば健康診断は、残業代の対象になるかどうかの前に、そもそも労働時間としてカウントされるもの??との疑問も浮かんできませんか。

そこで今回は、健康診断義務にかかる法的な性質を踏まえながら、このあたりについて詳しくみていきたいと思います。

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セクハラと誤解されない生理休暇への対応

デスクトップ型パソコン。傍らにカラフルな背表紙の洋書、白い花の鉢植え、スマホなどが並んでいる。

以前、女性の経営者からいわゆる生理休暇の取扱いについて質問をいただきました。その方の相談案件ではなくて、「先日の交流会で知り合いの男性経営者から、生理休暇の申請への対応に困っているそうでアドバイスを求められて。こういった内容はなかなか聞きにくいみたい。」とのことでした。

 

男性の経営者・管理職にとって、生理休暇に関する取扱いには戸惑いがあったり、何か触れてはいけないもの、という意識があるのでしょう。

最近では、「セクハラとの誤解を受けないか?」「妙な空気が職場に漂わないか?」と伝え方に迷う男性経営者・管理職は多いかもしれません。

 

またコンサルティングをしていると、「他の会社では生理休暇を取る人なんているのですか?周りの人から特別な目で見られそうです」といった声を、参加者の女性社員さんから伺うこともあります。

 

女性からも男性からも何やらタブー視されがちな生理休暇の取扱い。それは、この制度自体をよく知らないがゆえのこともあるのではないでしょうか。そこで今回は、職場で誤解を生まない生理休暇の取扱いについてみていきたいと思います。

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就業時間中でもスマホを使いたい社員、禁止したい会社

ノートパソコン、スマホ、イヤホン、コーヒーの入ったカップ&ソーサ―

とあるメーカーB社さんでは、オフィスで仕事をしながら私物のスマートフォンを使用する社員が多くみられます。

 

特に最近、Aさんはスマホの着信があるたびに席を離れることが多く、席にいるかと思いきやスマホを操作してLINEのやり取りをしている様子。それを見た課長はイライラを募らせています。

一方、Aさんにもなにやら事情があるようです。

 

【課長の思い】

Aさんは最近スマホばかりいじって落ち着きがない。

普段は真面目に仕事をやっているので、みたところ仕事に遅れはないようだが・・・。

注意指導したいところだが、スマホを職場で使っている社員は他にもいるし、なんせうちの部長がヘビーユーザーだ・・・。

とはいえAさんの振る舞いをみて、スマホで頻繁に席をはずす社員が他にも出て来やしないか心配だ。どうすればいいのか?

 

【Aさんの思い】

私がスマホを持って席を立つたびに、課長の視線を感じる・・・申し訳ないなぁ。でもこの春、うちの子が小学校に入ったばかり。

学校でどんなことが起こったのか把握しておきたい。最近、通学路でちょっとした事件があったところで、ママ友同士の連絡のやりとりは欠かせない。いつもきちんと仕事をやっているので、今は大目にみてほしい。

 

プライベートな事情があって仕事中もスマホを使用したい社員。勤務時間中は仕事に集中してもらうためにスマホの私用を禁止したい上司。

みなさんのオフィスではこんな光景はありませんか?

こんなとき、会社としてどのような対応をとるといいのでしょうか。詳しくみていきましょう。

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連休明けの体調不良、そのとき休職ルールは万全ですか

朝日を浴びるグリーン。黄色い小鳥のオブジェ。

ゴールデンウィークも明けて、5月からいよいよ新生活の本番ですね。とはいえ、4月からの新しい環境での緊張が緩まることで、連休明けに体調不良を訴える社員もいるかもしれません。

 

このゴールデンウィーク明けは毎年恒例の五月病シーズン。中には抑うつや無気力、不眠や疲労感などの症状から欠勤が続く社員に対して、メンタルヘルス不全を原因として会社が「休職」を命じるケースもあるでしょう。

 

会社としても休んで療養することで不調をリセットし、仕事に復帰してもらいたいところです。

そのため休職制度を設けている企業もあると思いますが、職場復帰だけでなく職場復帰後も継続して働いてもらうための対策を、会社として立てておく必要があります。

そこで休職に関するルールについて、よくご相談いただくのは次のような内容です。

  • 復帰後にリハビリ勤務する社員の賃金をどう考えるといいのか?
  • 休職期間中の人材マネジメントをどう考えるといいのか?

今回は、これらを詳しくみていきましょう。

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2タイプの在宅勤務を知っていますか?

ノートパソコンを広げながらカフェでコーヒーブレイク中。カーネーションとフリージアがテーブルに置かれている。

新年度のスタートを機会に、この4月から労働時間と勤務場所の柔軟化・多様化に乗り出した企業もみられます。

たとえば、フレックスタイム制や短時間勤務(労働時間)、サテライト・オフィスや在宅勤務制(勤務場所)などの導入です。

 

労働時間や勤務場所を選べるようになると、生活とのバランスを保つ働き方を希望する社員のニーズに対応できますし、時間や場所に制約があって、働きたくても働けなかった人たちにも働き手となってもらいやすくなります。

社員だけでなく企業にとっても、潜在的な労働力を掘り起こすというメリットがあります。

そのため導入を検討中の企業も多いかもしれません。

 

 

以前コンサルティングのなかで、「在宅勤務になると社員としての身分はなくなり、いわゆるフリーランスになるのですか?」との質問をいただいたことがあります。

実は、在宅勤務には次のように2つのタイプの就業形態があります。

  1. 在宅雇用
  2. 在宅就業

似たような言葉で、どこがどう違うんだ?と思われるかもしれませんね。

そこで今回は、この在宅勤務の2パターンについて違いを確認していくことにしましょう。

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名刺やポイント還元は会社vs社員どちらのもの?

椅子が2脚ならんだ会議室の机。背面にホワイトボード。机上には鉛筆がいっぱいはいった筆立てと観葉植物。

4月も半ばを過ぎて、そろそろ新しい環境に馴染んできたのではないでしょうか。オフィスでも新入社員が配属されて、いろいろ試行錯誤の日々もようやく落ち着いてきたころですね。

 

新入社員から質問攻めにあったけれど、うまく答えることができなかった・・・ということもあるかもしれません。

こんな質問にはどう答えると良かったのか?とは、この季節によくいただくご相談です。

 

返答に困った例として、よくお聞きするのが次のような内容です。

  • 名刺は本人が持つものなのに、肩書は自分で決めることができないのか?
  • 仕事で物品を購入した際、お店のポイント特典を自分のものにしてはいけないのか?

会社に入社したということは、その会社の社員の地位を得たということです。ですから、会社と社員との間にはいろいろな法律関係が発生することになります。そこで日常の仕事をやっていくなかで、「これは会社のものなのか、それとも本人(社員)のものなのか?」と、ふと判断に迷うのはありえることだと思います。

そこで今回は、会社と社員の関係性に着目して、名刺やポイント還元は会社のものか、それとも社員のものなのかについて、詳しくみていくことにしましょう。

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職場をぎくしゃくさせない懲戒処分への対応

打合せのデスクの様子。社員4人分のそれぞれのビジネスツールがデスクに広げられている。資料、スマートフォン、タブレット、コーヒーの入ったマグカップ。

部下をもつ人は、仕事の現場で直接メンバーを指揮するので、日頃から人材マネジメントも任されることになります。

 

ですから、部下をもつ人には、会社の業績を伸ばすために努力やチャレンジを促すよう、部下を教育・指導することが求められます。そうした上司の活動のひとつに、信賞必罰としてのペナルティー(懲戒処分)があります。

 

そこで、ペナルティーに関する知識を備えておくことが大切です。人材マネジメントにおいて必要な法律上の知識がないために不適切な対応をとってしまい、その結果、職場の人間関係がぎくしゃくする・・・というのはとても残念ですよね。

また、そもそもペナルティーは教育的指導として行うもの。本人のプライバシーにも配慮しなければなりません。

そこで今回は、

  • そもそもペナルティー(懲戒処分)とはどういうこと?
  • ペナルティー(懲戒処分)の公表とプライバシーをどう考えるか?

これらについて詳しくみていきたいと思います。                                                        

新年度もスタートしたばかりです。せっかくの前向きなムードを維持するために、職場の人間関係をぎくしゃくさせないペナルティーへの対応について確認しておきましょう。

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ハラスメントにならない人事評価のポイント

オフィスの窓辺にグリーンの鉢植えが置かれている。窓が少しだけ開かれていて、さわやかな光が室内に差し込んでいる。

4月に入り、色とりどりの花々も咲き始めて、なんとなく気持ちまでウキウキしますね。

 

オフィスではフレッシュな新入社員に刺激を受けつつも、部下をもつ人は身の引きしまる思いをされていることでしょう。

最近は、従来のような管理職でなくとも「チームリーダー」といった肩書で部下をもち、人材マネジメントを行う人が増えてきています。

 

そのため、部下をもつにあたって必要な法律上の知識を身に付けさせたい、基本的な事項を押さえてもらいたい、と経営者の方から伺うこともあります。

部下をマネジメントする立場になると、部下の人事評価を行う機会も多くなりますが、知識が足りないためにいわゆるセクハラやパワハラ、マタハラとなってはいけないから、とのことでした。

 

そこで今回は、ハラスメントにならない人事評価のポイントをみていきたいと思います。

  1. 人事評価を正しく行うための条件
  2. 部下の年休をどう取り扱うか?
  3. 妊娠、出産した社員への対応

しっかり確認して、すっきり新しい年度のスタートをきりましょう!

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新入社員への指導がパワハラにならないか心配です

真心のハートを運ぶ車のクレイ模型がデスク上に載っている。その背面に観葉植物のグリーンが爽やかさを添えている。

新年度のスタートを目前に、新入社員の受け入れ準備で忙しい時季ですね。この季節によくいただくのが、「新入社員への指導がパワハラと受け取られないか、不安感がある」というご相談です。

 

上司や先輩社員は、単に部下へ業務命令をすればよいというものではありません。就業規則を守ってコンプライアンスにかなった命令を出し、職場を円滑にマネジメントする責任と義務があります。

 

また企業社会での通念としても、部下を持つ社員には、新人や後輩社員へ職場における仕事のやり方、職場のルールやマナーについて指導・教育することが求められています。

 

ですから部下のモチベーションを落とさないよう、どんな言動がパワーハラスメントとなるのか、事前に把握しておきたいと思われる管理職、マネジャーやリーダーの方がたくさんいらっしゃるのだと思います。

 

そこで今回は、

  1. なぜ会社がパワハラ対策をしないといけないのか
  2. どこまでが教育指導でどこからがパワハラになるのか
  3. どんな言動がパワハラになるのか

これらについて確認していきましょう。

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無期転換への対応の準備できていますか?

赤いボールペン、緑色の付箋、黄色の鉛筆、三角定規、虫眼鏡。

労働契約法に基づく無期転換制度が来年(2018年)4月からスタートします。新しい制度の開始まで半年を切りましたが、みなさんの会社で対策は決められているでしょうか?

 

無期転換とは、同じ企業において有期労働契約が反復更新されて、通算5年を超えたときに、社員の申込みによって無期労働契約に転換されるルールのことです。

 

「契約社員が多いが、具体的に何をしなければいけないのかわからない」

「法律が変わったからといって、うちのような小規模事業所にどんな影響があるのか」

「正社員しかいないのでうちは関係ない」

 

いろいろな事情が聞こえてきそうです。確かに企業規模によって、無期転換への対応は変わってくると思います。

けれどこれからの人手不足時代において、会社を伸ばすために人材をどのように活用していくのかを考えることは、どの企業にも共通する大切なことだと思います。

制度がかわるこの機会に、ぜひ考えてみませんか?

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SNSのリスクを回避するために会社がとるべき対応とは

デスクに鉢植えの観葉植物が4つ。その前にノートパソコンを広げ、キーボードに打ち込む社員の手。

SNSは、効果的に利用すれば、自社のブランドイメージや商品の認知度アップに寄与する、低コストでのマーケティングができる、などビジネス上のメリットも大きいツールです。

そのため積極的な活用を進める企業は、年々増える傾向にあります。

気軽に利用できるので、社員がプライベートでSNSを利用していることも多いと思いますが、気にかかるのがそれにまつわるトラブル。

 

社員がプライベートで仲間うちのコミュニケーションを楽しむつもりで、会社での出来事とオフィス風景の写真を投稿。けれど写真を拡大してよくよく見てみると、取引先の試作段階の新商品がわずかではあるけれど写り込んでいた…。

 

こんなとき、取引先からのクレームや会社の信用問題に関わるかもしれません。

社員が実名や勤務先を公開してSNSを利用していると、そのトラブルが会社に影響を与えることも考えられます。

 

では社員のSNS利用を制限すればいいのでしょうか?

実際にはなかなか難しいですし、会社が規制することで逆にバレなければいい、とトラブルの隠ぺいから対応が遅れてしまうかもしれません。またリスクを恐れて企業がSNSを活用しないのは、ひとつのプロモーションの機会を失うことになります。

 

不適切な投稿から発生するトラブルは、そもそもSNSに対する知識不足によるものです。

ですから会社としては、社員にSNSの特性とリスクを正しく理解してもらい、リスクをできるだけ小さくしていくことを考えるほうが現実的ではないでしょうか。

今回は、SNSのリスクを回避するために、会社がとるべき対応についてみていきましょう。

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飲み会の強要はパワハラ?それともコミュニケーション?

飲み会の席。ビールジョッキ、刺身、煮物がテーブルに並んでいる。

梅雨真っただ中で、太陽が恋しい季節です。

7月に入れば暑気払いなどを名目にして、社員同士の接触を増やして親睦を深めるため、レクレーションを企画する企業も多いのではないでしょうか?

いちばん簡単で開催頻度が高いのは、「飲み会」だと思います。

 

けれど今や、上司と飲みに行くよりプライベートな時間を尊重したいと思う若手社員がいたり、子育て中の社員にとっては参加しづらかったりと、働き方の多様化や価値観の変化から飲み会の機会は減少傾向にあるようです。

 

飲み会をコミュニケーションの場にしてきた、今の管理職世代にとっては、部下のマネジメントに戸惑うことも多いかもしれません。

そのためか、飲み会においてコミュニケーションギャップが発生することもあるようです。

せっかくの交流の機会を無駄にしないために、詳しくみていきましょう。

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給与計算のアウトソーシングで気をつけるべきこととは?

USBからデータを取り込み中のノートパソコン。傍らにコーヒーの入ったマグカップ、スマートフォン、黒のペン。

私がよく経営者の方からお聞きするのは、社長自身が給与計算を行っていて、経営者としての本来業務に割くべき時間が削られて悩んでいる、ということです。正しく給与計算を行うための教育コストがかかるので適任者がいない、また小規模の企業では事務方の社員数が少ないため、社長自らが実務を行わざるを得ない事情があるようです。

 

けれどやはり社長が本来業務に専念するためには、自社で行うよりも低コストなのであれば、アウトソーシングの検討を行うことをお勧めします。アウトソーシング先の候補としてオススメしたいものの1つがクラウドサービス。

 

クラウド型給与計算ソフトもあることを聞いたので、実際に私も試しに使ってみました。

給与計算の業務フローには、労働時間の集計や社会保険料の計算など、人事に関する業務が多岐に渡って含まれていますが、それらがとてもわかりやすく管理されていることに驚きました。

 

従来なら給与担当者1名で行っていた作業も、クラウド型なので他の社員との分業もやりやすく、スピーディーに終わらせることができそうです。

何より給与計算の専門的な知識がなくてもできることが大きなメリットですね。

社労士業務のうちのひとつに給与計算がありますが、このようにとても便利な世の中になってきているので、私も社労士としての付加価値を考え直す良い機会になりました(笑)

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会社が研修費用を取り戻せるとき、ダメなとき

手帳を広げメモをとる女性社員。

接遇マナーや電話応対、PCスキル・・・

今のこの時期、新卒・中途を問わず、新入社員に研修を実施する企業は多いことでしょう。

そのためか、このブログでも研修に関する記事(参考記事「休日の研修は出勤日としてカウントするか」)のアクセス数が、ここ最近伸びています(笑)

そこで今回は研修にまつわる、よくあるトピックを挙げたいと思います。

それは研修費用について。

 

「うちの会社でもっと頑張ってくれると思ったのに」

「期待していたから研修に行かせたのに」

「こんなにすぐに辞めるなんて・・・」

 

社員にさらなるスキルアップを期待して研修を受講させた。それはノウハウや技術を学んで、そのスキルを社内の仕事に活かしてほしいから。それなのに、研修終了後すぐに会社を辞めるなんて思いもしなかった。せっかくかけた費用をどうしてくれるんだ(どうせなら受講費用を返してほしい)!!

 

実際、これはよくご相談を受けるシチュエーションです。

みなさんの会社ではありませんか?

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メタボ社員をダイエットさせなければいけないですか?

ヘルスメーターの前に赤いリンゴ、黄色いパプリカ、セロリの緑色の葉が並んでいる。

GWも明けた5月。新年度が始まってからの慌ただしさを乗り越えて、気持ちもようやく落ち着く頃ですね。

 

この季節、以前なら新入社員に多くみられる5月病についてのご相談をよく受けたものでした。会社には社員への安全配慮義務があるので、人事部門や総務部門では社員の健康問題に頭を悩まされることも多いかもしれません。

 

この社員の健康問題で、最近ご相談をお受けすることが増えたなあ、と思うトピックは「メタボ社員の健康管理」です。

製造業の経営者から、現場社員についてこんなご相談がありました。

 

「入社5年目の社員がメタボ気味なんです。入社してきた頃は比較的スリムだったんですが・・・。体形がデカくなった分作業スペースも狭いようで、効率も落ちている。真夏の工場は暑いので、他の社員よりバテやすくて体力の消耗が激しい。もし作業中に倒れたりしたら、事故やケガにつながります。体形のことだけになかなか本人にも言いづらいですが、強制的に痩せさせる必要がありますよね?」

 

今回は、メタボ社員の健康管理についてみていきましょう。

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中小企業が人事制度を作っても使い物にならなかった理由とは?

画用紙の切れ端つかんで太陽の光にかざす指先。ハートマークに切り抜かれた画用紙から光が差し込んでいる。

「人事制度を当社にも作ろうかと思っています。本やセミナーで学んだものを参考にしようと思うのですが複雑すぎてよく理解できないし、うちの会社に合っているのかどうもしっくりこなくて」

 

人事制度に関するご相談で、経営者からよくお聞きするトピックスのうちのひとつです。私はこの違和感はとても大切だと思っています。

 

なぜなら中小企業で社員数が少ないうちは、複雑な制度は必要ないからです。

書籍等で紹介されている人事制度は、たいていが大企業向けのものです。

大企業では何万人と社員がいるので、全員のことを経営者ひとりが把握するのは到底無理なこと。ですから不公平な処遇にならないよう、詳細な評価基準や制度が必要となるのです。

 

ところが社員数が50人までの中小企業の社長なら、社員全員をよく知っているのもよくあること。

そんな場合は複雑な制度を作る前にまず、経営者の考えを社員にわかりやすく伝えることのほうがとても大切です。

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社員が動く就業規則ではやりたい放題になりませんか?

カラフルな色鉛筆で書きなぐった落書き。社員の不満のイメージ。

「高島さんの言う『社員が動く就業規則』では、社員が好き勝手、やりたい放題になりませんか?空気を読めない人には、むしろ厳しくルール化した『社員を縛る就業規則』の方がいいような気がするのですが」

 

こんな質問をいただきました。

 

社員が動く就業規則とは、創造性やアイデアを発揮して、顧客が持つニーズや課題を解決しようと自ら動くことができる社員を育てるもの。

一方、社員を縛る就業規則とは、経営者のカリスマ性を発揮して「これをしてはいけない、こうすべき」と厳しいルールを課すもの。

 

ルールは大切ですし、なければ混乱を招くこともあるでしょう。

けれどルールを多く設けることで社員が自ら動いて、会社が伸びるわけではありません。質問にお答えしながら、詳しくみていきたいと思います。

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社員にとっての理想のワークスタイルとは?

グラフ資料、スマホ、コーヒーの入ったマグカップ、ページの開かれた手帳がデスクに置かれている

新年度が始まりました。働き方改革の一環として、大企業を中心とした新しい取り組みについてメディアでよく見かけます。たとえば次のような取り組みです。

  • 週休3日を導入
  • 就業開始を30分早くして、朝型へシフト
  • ノー残業デーを月・水・金に設置

「大企業だからできること、中小企業には無理だ」といった声もありそうですが、本当にそうでしょうか?かといって、「週休3日制を導入すれば、必ず会社も社員もにハッピーになります」とも一概に言えないと思います。

 

人は働く時間に、人生で最も多くの時間を費やすことになります。

それならできるだけ多くの喜びや幸せを感じられる時間にしたいですよね。

この機会に、社員のチカラを活かして伸ばすため、企業の規模に関係なく取り組めることについて考えてみませんか?

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なぜ社労士のアドバイスは押し付けがましいのか?

広げられたスケジュール帳に黒い万年筆が添えられている。傍らに観葉植物のグリーン。

私はこの仕事を始めてから丸11年になるのですが、クライアントの経営者から「高島さんって社労士らしくないですね!」と言われることがいまだに(割と)あります。

仕事を始めたばかりの頃は、「まぁまだ若葉マークだし、威厳とか貫禄がないんだな…」と思っていたのですが、12年目に突入しても言われるというのはさすがにどうなんだろう…??

ということで、「社労士らしい」とはどんな感じなのかを伺ってみました。

 

すると、「社労士さんって、よく押し付けがましいアドバイスをする気がします」との答え。

 

客観的な意見として「社労士らしさ」を詳しく聞いてみると、気付いたことがありました。

それは、社労士が「法律と会社の関係」をどのように捉えているかによって、アドバイスの仕方が2パターンに分かれるということです。

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就業規則に頼り過ぎないことも大切

デスクの上にレターパッドが広げられている。傍らにチューリップの花束、コーヒーの入ったカップ、ビスケット、スマホ。

たとえばある社員が、自社のことや他の社員の悪口を取引先に言っていることが判明したとき。

心情的にはその社員に対して、「給料を減らしたり、何らかのペナルティーを行いたい!!」となるかもしれません。

 

だとしても就業規則で懲戒事由について定めていなければ、ペナルティーを課す(懲戒処分にする)ことはできません。

これは就業規則がなければできないことの、一例として挙げられます。

 

でも時として、「就業規則の有無」や「懲戒事由の定めがある・ない」が、真の問題ではないこともあるのです。

そんなエピソードを、今回はご紹介したいと思います。

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就業規則を作って終わる会社、作って活かす会社

パソコンのキーボードの前に文房具が少々散らかっておかれている。メモ、付箋、ペン、クリップ、コーヒーの入ったマグカップ。

10人以上の社員を抱える会社には、就業規則の作成義務があることは、みなさんご周知の通りです。

けれど就業規則を作成しても、「作って終わる会社」と「作って活かす会社」があるのはご存じでしょうか?

 

忙しい合間を縫って、やっと就業規則を完成させた。

社員にしっかり説明しなければ、と思いつつもすでに手帳は取引先からのアポでいっぱい。

ここ最近は就業規則の完成を優先させていたから仕方がない。

「これみんなで読んでおいてな」とりあえず職場のフロアに就業規則を置いておこう…。

 

後日、就業規則を読んだ社員から突然「明日休みます。年休とっていいんですよね!」との申し出。

忙しいときに社員に権利主張されて、こんなことなら作らなければ良かった・・・と、就業規則の作成にかけた時間や労力、コストを悔やむ会社。

 

一方、就業規則の作成をきっかけに「こういう理由があるから年休取得のルールがあるんですね」「だったらみんなが年休をとれるように、あの仕事はこうしたらどうでしょう」など、社員からの理解やアイデアを得て、仕事のやり方を見直して生産性がアップした会社。

 

この2つの会社の違いはどこにあるのでしょうか。今回はこのあたりを詳しくみていきたいと思います。

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就業規則が有効になるとき、無効になるとき

クロッキー用人体模型が2体。積み木を背丈よりも高く積んでいたが、崩れてしまってがっかり落ち込んだポーズをとっている。

先日の記事で、就業規則の効力が発生するタイミングについてお伝えしました。

 

そのタイミングは社員に説明を行ったときであり、労基署への届出は必ずしも効力の発生要件ではない、ということでした。

ただし、就業規則の合理性を判断する際には、労基署への届出をはじめ手続きの遵守も問われます。

 

場合によっては、効力うんぬんよりも就業規則そのものが無効となります。

 

就業規則が有効になるかどうか、気をつけなければならないのは就業規則を変更したとき。

就業規則の変更には4パターンあります。

 

この変更パターンを把握して、やるべきことをやっていなければ、就業規則が無効になってしまうのです。

具体的にみていきましょう。

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就業規則は作って終わり、と思っていませんか?

テキストが並べられたデスク。テキストとメモが記されたノートが広げられている。

「社員が常時10人以上いるなら就業規則を作らなければならない」

このことは、経営者や管理職の方なら強く意識されていると思います。

 

けれどよくあるパターンとして、「作って終わり」になっていませんか?

就業規則は単に作っただけでは、その効力は発生しません。

 

就業規則が有効となるには、

  1. 合理的な労働条件を定めていること
  2. 社員に周知していること

この2つの要件が必要です。

つまり就業規則に不備があったり、法改正に対応していない場合はもちろんのこと、社員へ真摯に説明を行っていなければ、思わぬトラブル発生のおそれがあります。

 

せっかく手間暇かけた就業規則を無駄にしないために、会社としてはどうしておけばいいのでしょうか。

今回はこのあたりについて詳しくみていきましょう。

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後悔しない社労士の選び方

チェック柄のナフキンの上に皿が2枚並べられている。それぞれの皿のうえには「YES」「NO」と英字ビスケットが並べられている。

「高島さんは経営者寄りの社労士ですか?それとも社員寄りの社労士ですか?」と、先日仕事の関係者に聞かれることがありました。

 

「もちろん経営者側に立ったアドバイスを行う社労士ですよ」と答えたのですが、

「それにしては、『こうしないと会社は損しますよ』『会社のためには就業規則にこう書くべきですよ』みたいなことは、あまり言わないですよね?」とのこと。

 

なるほど。このやり取りのなかで気付いたことがあります。


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仕事中のインターネット閲覧をどこまで管理する?

パソコンのキーボードとスマートフォン。

インターネットは日常生活でとても便利なツールですね。

 

仕事のうえでも新幹線の予約や調べもの、商品購入を検討するとき、ライバル製品の動向を探るなど、なくてはならないものです。

たまたま見ていたサイトから、仕事に役立つヒントが見つかることもあるかもしれません。

 

けれど昼間はずっとSNSや仕事に関係のないサイトを見ていて、その分毎日遅くまで残業。

そんな社員がいたら、いい加減にしろ!と言いたくなってしまいますね。

そこで、インターネットに繋がるパソコンを職場に1台しか置かない、ネットにつながるパソコンを割り当てない、などもちろん仕事へ支障がないことが前提となりますが、接続環境を制限する会社もみられます。

一方で、業務効率のため個人へタブレット端末を貸し出す会社もあり、使いやすい分どこまで制限をかけるべきなのか悩む、と経営者や管理職の方からよくお伺いします。

勤務時間中のインターネット閲覧を、会社はどこまで管理するべきなのでしょうか。

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派手なネイルを理由に部署異動させることはできるか

ラインストーンや派手な花のネイルアートを施した爪先。バックに禍々しいほど華やかな花。

ある営業職の女性社員は、「ストーンをあしらった派手で立体的なアートで」「濃色の」「長すぎる」ネイルで毎日仕事をしている。

 

取引先を回るのに、爪が派手すぎないか?

あんなに長くて、ゴテゴテした飾りが爪についていて営業車の運転に支障はないか?

取引先からも「こんな子に仕事を任せてもいいのか?」と印象も良いとはいえない。

営業職で採用した社員だが、対外的な対応がない他の部署へ異動させたい。

異動が無理ならせめて処分(ペナルティー)したい・・・

 

こんなご相談をいただくこともあります。

ご相談のメインは、営業職で採用した社員の異動に問題があるかどうかです。

けれど仕事に関わることとはいえ、今どきのファッションとして許容するべきなのか、注意してもセクハラととられないか、など問題の扱い方について悩みは深くなるようです。

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社員の副業、会社の対応をどう考える?

自分の部屋。部屋一面の本棚、デスクトップ型のパソコン、机。

ダブルワークや在宅ワークなどの副業について、最近ではメディアによく取り上げられるようになりました。

 

収入源を増やしたい、幅広いネットワークを築きたい、などキャリアチェンジを目標とした人、自分の趣味や得意なことを活かして収入を得る「週末起業」派、仕事の時間外での株式投資やアフィリエイトで会社の給料以上の収入を得ている人、副業の業態やその動機は人によってさまざまだと思います。

 

けれど経営者からすれば、自社にそんな社員がいることがわかった場合、どのように対応すればいいのか?と思われるのではないでしょうか。2足のわらじで社員が体調を崩さないとも限りません。

副業をやりたい事情や背景は理解できるけれど、いざその対応に悩まれるのではないかと思います。

 

ですから、今のところ就業規則で兼業禁止規定を設けている企業の割合は高いのではないでしょうか。

今回は、社員の副業について会社はどのように対応するといいのか、考えていきましょう。

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社員とコミュニケーションを図るポイント

楽しそうな社員たちのクレイアート

社員さんとコミュニケーション、とれていますか?

 

「やることがいっぱいでなかなか・・・」

「いざ話しかけようにも何を話していいのか」

「向こうも身構えるので表面的な話になってしまう」

 

こんなことを思われているかもしれません。

 

しかし、そもそも社員とコミュニケーションを図る目的は、仕事をスムーズにやっていくためです。

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ビジョンを明らかにするアプローチ

青空を飛ぶ航空機

「社員と意識をひとつにするにはビジョンの共有が大切」

とは、よく見聞きするフレーズです。

 

就業規則を作成するには会社のビジョンが重要、と私もコンサルティングの現場でよくお伝えしています。

 

けれど「ビジョンの共有といってもどうすればよいのかわからない。そもそもビジョン自体をうまく言葉にできない」ということも実際のところ多いのです。

 

ビジョンを自分の言葉で表現し、社員と共有するにはどうすればよいのでしょうか。


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就業規則の本当の意図を社員に伝えるには

説明を聞きながらメモをとる女性社員

社員のことを考えて社内制度を考えた。就業規則にも明記した。もちろん社員説明会も開催した。けれど社員の顔はどこか冷めているようだ。せっかくの制度を利用する社員も出てこないまま月日が過ぎて・・・

 

せっかく就業規則を作成したのに、こんなことはありませんか。

あるとすれば、就業規則作成の本当の意図が社員に伝わっていないのかもしれません。

一方、「社員が動く就業規則」を採用している会社は、ここをうまく伝えているのです。


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社員が動く就業規則の作り方

取引先と商談をまとめあげる社員。

「社員が自分の頭で考え、顧客を満足させるアイデアを出し、自ら行動する」

 

全社一丸となって目標に進む、そんな会社を作りたいと思いませんか?

それには役割分担が明確にされていていることが大切。社員それぞれがアウトプットに向けた、具体的な行動を起こしやすいからです。

自分のやるべきことがわかっていると、総力戦で戦える強いチームになります。

 

一方、役割分担がはっきりしていないと、自分がやるべきことや優先順位の立て方がわからないので、積極的に動けなくなってしまいます。

その結果全力を出し切ることができない、残念なチームとなってしまいます。

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作ってはいけない就業規則

自社の就業規則を開いて1ページ目をみてみましょう。

「この就業規則はすべての社員に適用する」

 

こんな条文があったとしたら、それは「作ってはいけない就業規則」である可能性が高いです。

なぜならこれではたとえば福利厚生、休職、退職金といった、パートタイマーには適用するつもりのない制度もパートタイマーに適用されることになってしまうからです。トラブルの種となりかねません。

ではどうすればいいのでしょうか。

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就業規則を見直すタイミングはいつか

就業規則を作成するとこの内容はいつまでもつのか、と思われたことはないでしょうか。

前回の改訂日付が20年以上前の平成ヒトケタ年、ガリ版刷りのインクが褪せた年代物の就業規則にお目にかかることもありますが、長期間のほったらかしはいけません。

就業規則は社員のやる気を引き出して行動に導き、会社を伸ばしていくためのものだからです。

「ここぞ」というタイミングを逃さずに見直したいですね。

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就業規則を自力で作成するメリット・デメリット

「就業規則は自分で作れるものですか?」

経営を軌道に乗せるために何でも自分でこなされてきた、努力家の経営者から多い質問です。

「固い決意を持ってすれば、作れなくはないです。ですが何のために就業規則を作るのかを事前によく考えておきましょう」

私はこのようにお答えしますが、その理由は3つあります。

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