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振替休日は社員の指定で個別に取ってもいいですか?

デスクに広げられたカレンダー。傍らにノートパソコン、スマホ、手帳、新聞、コーヒーの入ったマグカップ、目覚まし時計が並んでいる。

政府の発表によると、皇太子殿下の御即位に際して、御即位の日である5月1日と即位礼正殿の儀が行われる10月22日について、来年限りの祝日とし、祝日に挟まれる4月30日と5月2日も休日の扱いにする検討が進められているとのことです。

 

そうすると来年のGWは10連休となる見通しなので、ニュースなどで話題になっています。確かに1か月の3分の1がお休みになるのはインパクトがありますね。

 

さて休日といえば、振替休日にまつわる質問をとてもよくいただきます。ご質問で多いトピックには、

  1. 振替休日をいつにするかを社員が指定してもいいのか?
  2. 振替休日は会社一斉にとらないといけないのか?

といったものがあります。

 

前述のとおり、来年のGWは10連休となる見通しなので、たとえ随分前から仕事の段取りをつけていたとしても、突発的な何らかの事情で社員が出勤せざるを得ないこともあるかもしれませんよね。

いざそんなとき、対応に慌てふためくことのないよう、今回は上記の2点について確認していきたいと思います。

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2018/10/5「ヒトで会社を伸ばす社内体制の作り方~社員が生き生きと動く就業規則を作ろう~」講演

社労士事務所Extension 代表・社会保険労務士 高島あゆみ

先週の金曜日10月5日に、京都商工会議所・宇城久区域商工会議所・商工会広域連携協議会の主催によるジョブカード制度普及推進セミナーで、講演をさせていただきました。

講演のテーマは「ヒトで会社を伸ばす社内体制の作り方~社員が生き生きと動く就業規則を作ろう~」です。

 

京都商工会議所(京都府地域ジョブ・カードセンター)さんのHPでも、開催レポートをアップされています。こちらからどうそ

 

社員がイキイキ自ら行動するようになると、そこには仕事の押し付け合い、やらされ感といったものは減り、本当の意味で生産性の高い働き方ができるようになります。

 

そんな職場には、世間的に人材争奪戦が繰り広げられる中であっても、「自分も仲間に加わってここで働きたい」と、本気で(仕事やプロジェクトに)取り組みたい人が集まってきます。

 

そうすると各人のエネルギーが掛け算になって、人数以上の効果を生み出すことも期待できます。

イキイキ働きたい人がたくさん集まった会社が成長しないわけはないのです。

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雇用契約の継続or中断でパートの年休日数はどう変わる?

窓際のデスクにノートパソコンとタブレットが並んでいる。ノートが広げられている。窓の外は緑がいっぱい。

人材活用の多様化を背景に、今や短時間勤務のパート社員の活用は、小売業やサービス業だけでなくさまざまな業種で広がっています。

 

パート社員にとっては家事や育児との両立のために、企業にとっては経営上の事情や業務量の減少などから、パートの雇用契約を継続もしくはいったん中断と、柔軟な対応をとるケースも多いと思います。

 

そこで判断に迷うということで、よく質問をいただくのがパートの年休管理についてです。

  1. パート契約の「継続」とはどんな場合のことを言うのか?
  2. パート契約を「中断」したとき、付与日数はどうなるのか?

 

これらをよくよく考えると、そういえばこんな場合は・・・と、頭にクエスチョンマークが飛び交いませんか・・・?

 

下半期が始まる10月、パート契約の更新時期にもあたるこのタイミングに、先の2点についてぜひ確認しておきましょう。

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妊娠した社員からの相談、会社はどう対応するべきか

チューリップの花束、コーヒーの入ったカップ&ソーサ―、ノートがテーブルに並んでいる

最近では、結婚・出産などのライフイベントを迎えても、働き続ける女性社員が多くなりました。

子育てと仕事の両立のため、会社として育児支援制度の充実に取り組まれているケースもあるでしょう。

 

妊娠した社員からこれからの働き方について相談があったとき、「業務が忙しくてバタバタするとやはり身体の負担も大きいだろう」との配慮から、就業時間や休みの面だけでなく仕事内容についても、負担の軽い仕事内容に変更してもらったほうがいいのではないか?と、悩まれる管理職の方もいらっしゃるかもしれません。

 

現場をマネジメントする立場であれば、本人のやる気と体調を考えながら、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。

 

そこで今回は、女性社員から妊娠の報告を受けたとき、

  • 負担の軽い仕事への変更や人事異動(配転)
  • 妊娠の報告を受けたときの対応

これらについて、会社として留意すべき点を詳しくみていきましょう。

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グループ企業間の人事異動で気をつけたい出向と配転の違い

にぎやかなデスクの上。クロック時計、花びん、観葉植物、筆入れ、ペン、メモ書きなどが所狭しと並んでいる。

朝夕はようやく秋らしくしのぎやすい気候になりました。食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋・・・と、いろんな楽しみが盛りだくさんの時季ですが、同時に転勤・人事異動のタイミングでもあります。

 

子会社・関連会社への技術指導や、また社員のスキルアップのために親会社から子会社へ人材を送り出すなど、グループ企業間で人事交流が行われている場合もあるでしょう。

 

「プロジェクト運営をはじめグループ企業同士で強いつながりがあるので、人事異動、人事交流をもっと行っていこうという流れにある。この際に転勤(配置転換)と出向の違いをちゃんと理解しておきたい」との質問をいただくこともあります。

 

確かに、グループ企業内の関係性が密接であると、本来出向として対応するべきなのに単なる転勤として取り扱ってしまうなど、出向と配転を混同してしまいがちです。

そこで今回は、グループ企業内の人事異動における出向と配転の違いについて、確認していきたいと思います。

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徹夜で現場対応にあたるとき、労働時間をどうカウントする?

ブラシ、ロール、マスキングテープがボードの上に並んでいる。

台風や大雪という悪天候時には、事業を継続させるための現場での対応が必要となってきます。

非常時にこそ緊急対応の業務が増え、刻一刻と変わる状況のもと調査や情報伝達などが求められます。業務の停滞が許されない状況であると、夜通しで作業を行わなければならないこともあるかと思います。

 

そんな徹夜で現場対応にあたらなければならないとき、勤怠管理において労働時間をどうカウントすればいいのか?と取り扱いに迷われることはないでしょうか。

 

徹夜での継続勤務については、次の2パターンに分けて考えると、勤怠管理がスムーズになります。

 

  1. 平日の朝から晩まで作業が続き、なおも翌日の始業開始時にまで及んだとき
  2. 前日の作業が長引いて翌日の法定休日に及んだとき

では、さっそく詳しくみていきましょう。

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仕事中デイトレードを行う社員にとるべき会社の対応とは

茶色のデスクの上にノートパソコンとタブレットが置かれている。

就業時間中に自分のデスクで、会社のパソコンを使ってデイトレードを行っている社員がどうやらいるらしい、との社内の噂を耳にした。

デイトレードを行うのは、午前中のほんの10分間程度のことだから会社にバレない、と吹聴しているらしい。

また、それなりの利益を出していると周囲に自慢しているそうだ。

 

就業時間中に、しかも会社のパソコンを使って株取引を行うなんて、相当な懲戒処分にあたるんじゃないのか。

とはいえ、噂が本当なのか確認をとって慎重に事に当たらなければ。

いったい会社としてどんな対応をとるべきなのか・・・

 

***

就業時間中に行われた株取引。もし、それが噂のとおり事実であるなら、懲戒処分を考えるべきなのか、またどの程度のものにするべきなのか。とるべき会社としての対応に迷われることもあるかもしれません。

そこで今回は、

  1. 就業時間中の株取引を会社はどう考えるか?
  2. 懲戒処分の程度をどう考える?

これら2点を通じて、会社の取るべき対応についてみていきたいと思います。

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「近代中小企業」9月号(2018年9月1日発行)に寄稿しました

本日発行の、「近代中小企業」9月号(2018年9月1日発行)に寄稿しました。

 

「近代中小企業」9月号では、「過去を振り返れば未来が見える『昭和・平成・次世代の仕事』として特集企画が組まれています。

 

技術進歩が目覚ましい平成時代ですら、新元号の未来では、昭和と同様に考え方が否定されてしまうものなのか。

時代変遷の考察と、あえて進化をしない仕事の魅力が紹介された内容となっています。

 

わたくし高島は、「社内行事・働き方・つながり・・・昭和スタイルで社員が伸びる」というタイトルで、4ページにわたって記事を書かせていただいています。

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会社が副業の勤務日数や労働時間を制限するのはダメですか?

スケッチブック、絵の具が載ったパレット、絵筆、コーヒーの入ったマグカップがデスクに広げられている

社員は、基本的には、労働時間以外のプライベート時間を自由に使うことができます。そのため最近では、裁判例をみても副業自体を一方的に禁止することはできないとの考え方が主流を占めます。

 

けれど、限りなく副業を認めた場合、オーバーワークで本業の最中に居眠りをしたり、集中力を欠いてミスを連発するなどの不都合が生じることがあります。ライバル企業での副業によって重要な機密情報が漏えいすれば、会社に大きなダメージを与えることになります。

 

コンサルティングをしていると、「社員の健康面が心配なので、副業での勤務日数や労働時間をある程度制限したり、どんな仕事を副業にするのか、仕事内容や勤務先を届けてもらおうかと考えています。何か問題はありますか?」との質問をいただくこともあります。

そこで今回は、

  1. 副業に勤務日数や労働時間の制約を設けてもいいのか
  2. 副業の仕事内容などを会社に届け出てもらってもいいのか

について、詳しくみていきたいと思います。

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10/5(金)「ヒトを活かし企業を活性化するポイント~あらゆるビジネスチャンスはヒトを通してやってくる~」セミナーに登壇します

お知らせです。

 

10/5(金)15:00~16:30、文化パルク城陽にて開催される「ヒトを活かし企業を活性化するポイント~あらゆるビジネスチャンスはヒトを通してやってくる~」セミナーに、高島が登壇します。

 

京都商工会議所・宇城久区域商工会議所・商工会広域連携協議会の主催によるセミナーです。

 

「ヒトが生き生きと働くために必要な環境をどのようにして作り、いかに企業の持続的発展につなげるか」をメインテーマに、企業がジョブ・カード制度を利用するメリットについてお伝えすることを目的としています。

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仕事前の机ふき・湯茶準備で気をつけたい男女の扱いと労働時間

オフィスの給湯室。茶瓶とマグカップが並んでいる。

毎朝、仕事が始まる前に女性社員がみんなのデスクの上を水拭きして、給茶機をセットしてお茶の準備をする・・・ひと昔前では見慣れた朝のオフィス風景かもしれません。

最近では次のような質問をいただくことがあります。

 

「なんとなく昔からの慣例で、以前は女性社員が始業時刻前に簡単な掃除をしたり、お茶の準備をしてくれていました。時代が変わって、男女差別ではないか、との声が聞こえてからはその習慣もなくなりました。そうすると今や、オフィスの机には書類の山が積み上がり、キャビネットの周りも文房具やらがとっ散らかっている状態で、なんとかしたいと思っています。今は、ハラスメントやコンプライアンスをきちんと考えておかないといけない時代なので、そのあたりを確認しておきたいのですが・・・」

 

このお話のなかでハラスメントやコンプライアンスの問題として、整理・確認しておくべきは次の2つです。

  1. 仕事前の机ふき・湯茶準備でハラスメントについて気をつけるべき点は?
  2. その時間は労働時間としてカウントするか?

今回は、これらをしっかりチェックしていきましょう。

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社員の届出ミスvs会社の支払い義務、諸手当の支給はどうなる?

自分のデスクでノートパソコンに向き合って作業する男性社員。

「届出を忘れていたので、要件に合致する手当をずっともらっていなかった。さかのぼって手当をもらえませんか?」

 

多くの企業では、就業規則(賃金規程)で家族手当や住宅手当、通勤手当をはじめとする諸手当の支給条件が規定されていると思います。支給条件に合致した場合には、社員が所定のフォーマットへ記入し、会社へ届出を行うことによって、会社は本人に手当を支払う・・・という流れが通常考えられます。

 

ところが、「こどもが生まれたのに、届出をしてこない社員が多くて。周りの社員のなんとなくの世間話や噂を聞いて、慌ててこちら(担当者)が本人に確認するんです・・・」といった話もよくお聞きします。社員から冒頭のような申出があり、対応に戸惑った経験のある人事担当者の方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

担当者が気を回して本人に確認できたときはいいですが、毎度うまくいくとは限りません。もともと所定の届出を行わなかった社員本人に、落ち度があることは確かです。

 

では、冒頭の例のように本人の届出ミスがあった場合、会社はさかのぼって手当を支給しなくていいのでしょうか?

今回はこのあたりについて詳しくみていきたいと思います。

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法内残業の命令を拒否する部下と仕事を抱え込むリーダー

蔦がつたえう建物の壁面前に自転車が停められている。建物の窓には白いロールカーテンがかかっており、「work」の文字が印刷されている。

最近の働き方改革の流れから、労働時間マネジメントに関するご相談をいただきます。

 

ある時刻以降の残業を禁止して次の始業時刻以前の勤務を認めない、といったいわゆる勤務間インターバルを設けるなど、健康、仕事、プライベートのバランスをうまくとれるよう知恵をしぼる職場もあることでしょう。

 

そんな長時間労働の見直し策が求められるなか、仕事の采配、スケジュールのやりくりに頭を悩ますチームリーダーもいるようです。

先日もある企業で、リーダー職の方からそのようなお話を伺いました。

 

「会社から労働時間短縮のお達しがあるのはわかっていますが、やらなくてはいけない仕事が終わらないのに帰ることはできません。チームメンバーに残業をお願いしても、いい顔をしてくれません。

早く帰りなさい、と会社からも言われているので強くも言えず、リーダーとして手一杯です・・・そもそもうちの会社は、所定労働時間が7時間なので、1時間残業しても他の企業とかわらないんじゃないかと思います。それなのに残業を嫌がるなんて、どうかと思います。

そのあたり法律的にどうなんですか?」

 

この話での法律的なポイントは、いわゆる法内残業の場合の、残業命令を拒否することに正当性はあるのかどうか、ということです。

今回はこのあたりについて詳しくみていきましょう。

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残業前の腹ごしらえは労働時間になるのか休憩時間か?

デスクの上にサンドイッチが載った皿が置かれている

朝から夕方までずっと仕事に没頭、気がつけばもう終業時刻。けれど今日は迫った納期のために残業だ。ああ、でも小腹がすいて仕事に集中できない。コンビニでパンでも買って腹ごしらえしよう・・・

 

みなさんの職場では、残業前にこんなシチュエーションはみられませんか?

管理職や人事総務担当者の方々にとっては、この腹ごしらえの時間まで労働時間としてカウントするのか、それとも休憩時間として残業申請の時間から差し引くべきなのか、勤怠管理をするうえで対処に困ることもあるかもしれません。

 

残業前に小腹を満たしたい気持ちはとてもよくわかりますが、食べ物をつまむとホッとして、つい時間が過ぎてしまうのもよくあること。

それで帰る時間が遅くなるのなら、本末転倒ですよね。仕事のメリハリをつけるためにも、労働時間なのか休憩時間なのか、線引きをきちんとしたほうが時間を有効に活用できそうです。

 

そこで今回は、残業前の夕食時間は労働時間とするのか、休憩時間として扱うのか、またその線引きはどうすればいいのかについて、みていきたいと思います。

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取れなかった年休への対応策―年休の積立制度とは

牛の貯金箱。ユーロ札が入れられている。

「うちの会社もようやく完全週休2日制に踏み切りました。休みが増えたのは社員にとってもいいと思うのですが、今後は年休を取るのが難しくなってしまって、どうしたらよいものか・・・。

いっそのこと、取れなかった年休を貯金みたいに積み立てることはできないものですかね?」

 

年休の取得率アップ、ましてや完全取得への道は遠くて悩ましい、とのご相談をいただくことがあります。

 

取れずじまいで年休の残日数がたくさん生じたり、かといって完全消化をめざして無理にでも年休を取得させようとすると、「じゃあ仕事が残ったままでもいいと言うんですか?!」と社員からの反論が・・・このような年休をめぐる課題、みなさんの職場ではありませんか?

 

特にいまの時季は夏休みもあるので、仕事を滞りなく進めることを考えると、さらに年休取得が難しくなる、といった事情もあるかもしれません。

 

このような問題への対応のひとつとして、「年休の積立制度」があります。

今回は、この年休の積立制度の内容や運用上の注意点などをみていくことにしましょう。

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仕事が終わってからの健康診断は残業代の対象?

お皿に色とりどりの果物が並べられている。ハート形にくり抜かれたすいか、ラズベリー、ブルーベリー、ミントの葉。

ここ一か月の間に地震や台風、局地的な豪雨が相次いで発生しました。雨が上がると今度は照り付けるような太陽の日差しで猛暑の日々・・・。会社としては、社員の健康管理がとても気にかかるところではないでしょうか。

 

社員の健康維持のために、会社には一定の健康診断を行う法律上の義務があります。この健康診断について、

 

「就業時間中に健康診断を受けることができる社員もいるのですが、業務の都合でどうしても時間外に受けたいという社員がいます。これは時間外労働として残業代の対象となるのでしょうか?残業代が出るなら、就業時間中は仕事をして、時間外に健康診断を受けたいと言い出す社員が出てきそうで、悩みます・・・」

 

とのご相談をいただくことがあります。

労働時間とは、社員が会社の指揮命令下のもとで仕事を行う、拘束された時間のこと。

とすれば健康診断は、残業代の対象になるかどうかの前に、そもそも労働時間としてカウントされるもの??との疑問も浮かんできませんか。

そこで今回は、健康診断義務にかかる法的な性質を踏まえながら、このあたりについて詳しくみていきたいと思います。

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ゲリラ豪雨で帰りが遅くなった社員の労働時間はどうなる?

大雨の中で傘をさす。

夏になると、梅雨や台風の影響でしばしば大雨になります。

ゲリラ豪雨の影響で立ち往生となり、商品の配達に出かけた社員の帰社がいつもより遅く、終業時刻をとっくに過ぎていたとき。

この場合、配達員の社員の労働時間をどうカウントすればいいのでしょうか。

 

このような、帰社が遅くなった社員の労働時間についての質問をよくいただきます。お聞きしていると、営業社員の事業場外みなし労働時間の場合とごっちゃになっていることも多いようです。

 

またゲリラ豪雨などではなく、会社に戻る途中で私用を済ませていたがためにどうやら遅くなったようだ・・・という場合はどうカウントするといいのか悩ましい・・・とのお話を伺うこともあります。

 

そこで今回は、

  • ゲリラ豪雨等による交通渋滞、交通事故、道に迷うなどで遅くなった場合
  • 配達や帰社の途中、私用やサボリで遅くなったと推定される場合

これらのケースで、配達担当の社員の労働時間をどうカウントするのかについて、みていきたいと思います。

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現場へ直行するときどこまで通勤、どこから労働時間?

ノートパソコン、観葉植物、カメラ、万年筆、眼鏡がデスクの上に並べられている。

前回の記事(「朝から応援勤務で他店舗へ行くのは出張?それとも通勤?」)では、朝に自宅から直接、他の店舗や事業場へ応援勤務に行くのは出張にあたるのか、それとも通勤時間にあたるのかについて詳しくみてきました。

 

これに関連して、「自宅から作業現場に直行直帰するような場合は、どのように考えるといいですか?」との質問もよくいただきます。

 

通常ならいったんオフィスに出勤して、上司の業務命令によって目的地へ出発するところですが、時間的なロスを省き効率的に仕事を進めることを考えて、自宅から上司の指示による目的地へ直接出かけるとき(またそこから自宅へ直帰するようなとき)。

 

よくあるシチュエーションだと思いますが、いざどこまでが通勤時間でどこから労働時間なのかを考えると、判断に迷うところではないでしょうか。

そこで今回は、よく質問をいただく

  1. 途中で集合して目的地へ行くとき
  2. 作業現場へ直行直帰するとき

いつものようにオフィスへ出勤しない、これらのシチュエーションで、「どこまでが通勤でどこから労働時間なのか?」について詳しくみていきたいと思います。

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朝から応援勤務で他店舗へ行くのは出張?それとも通勤?

坂道にある花屋さんの店舗。ピンクと白のストライプのファサード。

複数の店舗や事業所を運営している企業では、人手が足りないときや、緊急事態が発生したときには、臨時の対応を行わなければなりません。

 

社員にいつもの勤務先とは異なる場所へ応援勤務を命じて、駆けつけてもらわないといけないこともあると思います。

トラブル等ではなくても、遠隔地の現場へ作業に行く必要のある企業では、同様のシチュエーションが考えられるでしょう。

 

そんないつもと違う場所へ直接出勤するとき、そこまでの往復の移動時間は、「通勤時間」にあたるのか、「出張としての労働時間」にあたるのか、という質問をいただくことがあります。

 

特に「いつもと違う場所」が遠方にあると、社員さんに通常よりも早起きして自宅から出かけてもらわなければなりません。そこで、どのように勤怠管理をして、どんな説明をすれば社員に納得してもらえるのか・・・と悩まれているようです。

 

そこで今回は、朝に自宅から直接、他の店舗や事業場へ応援勤務に行くのは出張にあたるのか、それとも通勤時間にあたるのか、詳しくみていきたいと思います。

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研修・セミナーが労働時間になるとき、ならないとき

デスクの上に、花束、メモ帳とペン、ペーパーバック、眼鏡、ワッフルが添えられたカップ&ソーサ―が置かれている。

「これから社員には、スキルアップのためにうちの会社内部で企画したものだけではなくて、外部の機関が実施しているセミナーやビジネス・スクールにどんどん参加してもらおうと思っています。ただ、そのセミナー受講中は労働時間になるのですか、ならないのですか?」

 

今いる社員に能力をのびのび発揮してもらうため、セミナーや研修、講習の受講を企画・検討されることもあると思います。

 

そこで、社員が参加する研修や講習は、どんな内容のものでも労働時間になるのか、ならないのか、その判断のポイントを知りたい、との質問をよくいただきます。

 

また、終業時間後に実施されるセミナーであれば、残業代の支払いの有無など勤怠管理で頭を悩ませる、との声をお聞きすることもあります。

労働時間になるかどうか、判断のポイントは大きく分けて2つあります。

  • セミナーの内容(担当業務に関連するものなのか?)
  • 業務命令か否か(自由任意参加なのか?)

今回はこれらを詳しくみていきましょう。

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年休の利用目的を社員に書かせるのはダメですか?

デスクに置かれたノートとコーヒーカップ。ノートの上にひとひらの葉っぱ。

コンサルティングのなかで、総務人事担当の管理職の方から、次のような相談がありました。

 

「うちの会社では、社員が年休を取るときには、所属の部長にあてて申請用紙を提出することになっています。

申請用紙は以前から同じフォーマットを使っているのですが、気がかりな点がひとつあります。それは、年休の利用目的を社員に書かせる欄があることです。

たまに社員から『必ず書かないといけないのですか?』と質問されることもあるのですが、そもそも会社が年休の利用目的を聞いてもいいのでしょうか?

法律的にダメなのであれば、フォーマットを早く変更しないといけませんし・・・」

 

年次有給休暇の申請用紙における「利用目的」の記入欄。このような年休届のフォーマットを使われている会社もあるかもしれません。

利用目的の記載欄を設けること自体には、問題はありません。けれどその運用いかんでは、違法となることもあります。

今回は、年休の利用目的を社員に書かせてもいいのかどうかについて、詳しくみていきましょう。

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どのくらいの役職につくと管理職扱いになりますか

並んで出勤する男性管理職と女性管理職

会社組織において一定の管理監督的地位にある社員については、労働時間や休日・休憩等の適用が除外されるので、会社に残業代(割増賃金)の支払い義務はありません。

 

コンサルティングで企業の方とお話ししていると、

「A社では課長になると管理職扱いになって残業手当の支給がなくなるそうですが、B社では主任になると管理職扱いになると聞きます。管理職にあたる、あたらない、の基準がよくわかりません。一体どのくらいのポジションに就くと、管理職扱いになるのですか?」

といった質問をよくいただきます。

 

残業代等の支給の有無が判断される「一定の管理監督的地位」とは、その職務権限と実際の処遇によって決まることになります。

そこで今回は、

  • 労働時間等が適用除外される管理職とは?
  • 管理職にあたる、あたらない、の具体的な判断基準

これらについて詳しくみていきたいと思います。

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人事担当者が悩みがちな賃金実務のよくあるギモン

半円状に並んだ紫、桃、橙、緑、青、黄の6色のマーカーペン。

人事担当者にとって、毎月必ず発生する賃金実務。給与計算もそのひとつですが、他部署の人からみると「誰にでもできるルーティンワーク」と思われがちなのかもしれません。

 

けれど、給与計算をはじめとする賃金実務は、実はそんなに単純な仕事ではありません。

給与から控除される税金や保険料の知識も必要ですし、自社の賃金体系をしっかり把握しておかなければなりません。

 

特に最近では、時間外労働・休日出勤といった労働時間マネジメントについての理解が大切です。

勤怠チェックの際に、社員それぞれのタイムカードの打刻の状況から、長時間労働が恒常的になっていないか、仕事のボリュームや進め方、本人の健康状態などに気付くことができると理想的ですね。このように賃金実務は、決して単純作業などではなく、社員一人ひとりのコンディションをみるクリエイティブな仕事だと思います。

 

新年度からよりスムーズに業務を進めたい、ということでこのところ賃金実務にまつわる法律問題についてよく質問をいただきます。

よくいただくのが次のような内容です。

  • たとえば「19時03分」とタイムカードの打刻があれば、本当に1分単位で残業の計算をしないといけないですか?
  • 給与の振込先金融機関を会社が指定するのはダメですか?

残業計算が煩雑になる、振込先がたくさんあると手間がかかる、などどちらも担当者の頭を悩ませる課題です。また、会社のコスト面にも関わってきます。今回はこれらについて確認していきましょう。

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セクハラと誤解されない生理休暇への対応

デスクトップ型パソコン。傍らにカラフルな背表紙の洋書、白い花の鉢植え、スマホなどが並んでいる。

以前、女性の経営者からいわゆる生理休暇の取扱いについて質問をいただきました。その方の相談案件ではなくて、「先日の交流会で知り合いの男性経営者から、生理休暇の申請への対応に困っているそうでアドバイスを求められて。こういった内容はなかなか聞きにくいみたい。」とのことでした。

 

男性の経営者・管理職にとって、生理休暇に関する取扱いには戸惑いがあったり、何か触れてはいけないもの、という意識があるのでしょう。

最近では、「セクハラとの誤解を受けないか?」「妙な空気が職場に漂わないか?」と伝え方に迷う男性経営者・管理職は多いかもしれません。

 

またコンサルティングをしていると、「他の会社では生理休暇を取る人なんているのですか?周りの人から特別な目で見られそうです」といった声を、参加者の女性社員さんから伺うこともあります。

 

女性からも男性からも何やらタブー視されがちな生理休暇の取扱い。それは、この制度自体をよく知らないがゆえのこともあるのではないでしょうか。そこで今回は、職場で誤解を生まない生理休暇の取扱いについてみていきたいと思います。

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就業時間中でもスマホを使いたい社員、禁止したい会社

ノートパソコン、スマホ、イヤホン、コーヒーの入ったカップ&ソーサ―

とあるメーカーB社さんでは、オフィスで仕事をしながら私物のスマートフォンを使用する社員が多くみられます。

 

特に最近、Aさんはスマホの着信があるたびに席を離れることが多く、席にいるかと思いきやスマホを操作してLINEのやり取りをしている様子。それを見た課長はイライラを募らせています。

一方、Aさんにもなにやら事情があるようです。

 

【課長の思い】

Aさんは最近スマホばかりいじって落ち着きがない。

普段は真面目に仕事をやっているので、みたところ仕事に遅れはないようだが・・・。

注意指導したいところだが、スマホを職場で使っている社員は他にもいるし、なんせうちの部長がヘビーユーザーだ・・・。

とはいえAさんの振る舞いをみて、スマホで頻繁に席をはずす社員が他にも出て来やしないか心配だ。どうすればいいのか?

 

【Aさんの思い】

私がスマホを持って席を立つたびに、課長の視線を感じる・・・申し訳ないなぁ。でもこの春、うちの子が小学校に入ったばかり。

学校でどんなことが起こったのか把握しておきたい。最近、通学路でちょっとした事件があったところで、ママ友同士の連絡のやりとりは欠かせない。いつもきちんと仕事をやっているので、今は大目にみてほしい。

 

プライベートな事情があって仕事中もスマホを使用したい社員。勤務時間中は仕事に集中してもらうためにスマホの私用を禁止したい上司。

みなさんのオフィスではこんな光景はありませんか?

こんなとき、会社としてどのような対応をとるといいのでしょうか。詳しくみていきましょう。

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連休明けの体調不良、そのとき休職ルールは万全ですか

朝日を浴びるグリーン。黄色い小鳥のオブジェ。

ゴールデンウィークも明けて、5月からいよいよ新生活の本番ですね。とはいえ、4月からの新しい環境での緊張が緩まることで、連休明けに体調不良を訴える社員もいるかもしれません。

 

このゴールデンウィーク明けは毎年恒例の五月病シーズン。中には抑うつや無気力、不眠や疲労感などの症状から欠勤が続く社員に対して、メンタルヘルス不全を原因として会社が「休職」を命じるケースもあるでしょう。

 

会社としても休んで療養することで不調をリセットし、仕事に復帰してもらいたいところです。

そのため休職制度を設けている企業もあると思いますが、職場復帰だけでなく職場復帰後も継続して働いてもらうための対策を、会社として立てておく必要があります。

そこで休職に関するルールについて、よくご相談いただくのは次のような内容です。

  • 復帰後にリハビリ勤務する社員の賃金をどう考えるといいのか?
  • 休職期間中の人材マネジメントをどう考えるといいのか?

今回は、これらを詳しくみていきましょう。

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労働時間の効率化で残業代が少なくなるのは不利益変更?

赤色の目覚まし時計、額縁、本、観葉植物の鉢植えが壁際に並べられている。

五月晴れの空が心地よいゴールデンウィーク前半ですね。まとまったお休みを設定している企業もあるかもしれません。

労働時間を社員が勤務する労働日数でみると、労働日数は休日数を決めることになります。

 

このように会社における労働時間制度とは、労働時間の配分を決める仕組みのことです。つまり、社員の働きによる労働力の「量」と「タイミング」を決めることになります。

社員にとっても、自分の生活のために使える時間を左右するので、業務の繁閑に応じた適正な労働時間の設定は、基本的に生活と仕事の両立のしやすさを決めるものといえます。

 

実は、コンサルティングをしていると、次のような質問をいただくことがあります。

 

「変形労働時間制の導入で労働時間の短縮につながるとはいえ、残業時間が減るとその分残業代も減りますよね。そこで社員から残業代が減るのは自分たちにとって不利益じゃないのか?との質問がありました。これは労働条件の不利益変更にあたるのでしょうか?」

 

労働力の需要の変動に応じて年間の労働時間の配分をあらかじめ決めておく変形労働時間制や、社員自身が仕事の進捗に応じて出勤時間を選ぶフレックスタイム制などの導入で効率良く働くことができる。けれど残業時間が減少すると、それに伴って残業代も減少するのは確かです。

 

そこで今回は、労働時間の合理化が進むことで、残業代が減少することは不利益変更にあたるのかどうかについてみていくことにしましょう。

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2タイプの在宅勤務を知っていますか?

ノートパソコンを広げながらカフェでコーヒーブレイク中。カーネーションとフリージアがテーブルに置かれている。

新年度のスタートを機会に、この4月から労働時間と勤務場所の柔軟化・多様化に乗り出した企業もみられます。

たとえば、フレックスタイム制や短時間勤務(労働時間)、サテライト・オフィスや在宅勤務制(勤務場所)などの導入です。

 

労働時間や勤務場所を選べるようになると、生活とのバランスを保つ働き方を希望する社員のニーズに対応できますし、時間や場所に制約があって、働きたくても働けなかった人たちにも働き手となってもらいやすくなります。

社員だけでなく企業にとっても、潜在的な労働力を掘り起こすというメリットがあります。

そのため導入を検討中の企業も多いかもしれません。

 

 

以前コンサルティングのなかで、「在宅勤務になると社員としての身分はなくなり、いわゆるフリーランスになるのですか?」との質問をいただいたことがあります。

実は、在宅勤務には次のように2つのタイプの就業形態があります。

  1. 在宅雇用
  2. 在宅就業

似たような言葉で、どこがどう違うんだ?と思われるかもしれませんね。

そこで今回は、この在宅勤務の2パターンについて違いを確認していくことにしましょう。

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名刺やポイント還元は会社vs社員どちらのもの?

椅子が2脚ならんだ会議室の机。背面にホワイトボード。机上には鉛筆がいっぱいはいった筆立てと観葉植物。

4月も半ばを過ぎて、そろそろ新しい環境に馴染んできたのではないでしょうか。オフィスでも新入社員が配属されて、いろいろ試行錯誤の日々もようやく落ち着いてきたころですね。

 

新入社員から質問攻めにあったけれど、うまく答えることができなかった・・・ということもあるかもしれません。

こんな質問にはどう答えると良かったのか?とは、この季節によくいただくご相談です。

 

返答に困った例として、よくお聞きするのが次のような内容です。

  • 名刺は本人が持つものなのに、肩書は自分で決めることができないのか?
  • 仕事で物品を購入した際、お店のポイント特典を自分のものにしてはいけないのか?

会社に入社したということは、その会社の社員の地位を得たということです。ですから、会社と社員との間にはいろいろな法律関係が発生することになります。そこで日常の仕事をやっていくなかで、「これは会社のものなのか、それとも本人(社員)のものなのか?」と、ふと判断に迷うのはありえることだと思います。

そこで今回は、会社と社員の関係性に着目して、名刺やポイント還元は会社のものか、それとも社員のものなのかについて、詳しくみていくことにしましょう。

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職場をぎくしゃくさせない懲戒処分への対応

打合せのデスクの様子。社員4人分のそれぞれのビジネスツールがデスクに広げられている。資料、スマートフォン、タブレット、コーヒーの入ったマグカップ。

部下をもつ人は、仕事の現場で直接メンバーを指揮するので、日頃から人材マネジメントも任されることになります。

 

ですから、部下をもつ人には、会社の業績を伸ばすために努力やチャレンジを促すよう、部下を教育・指導することが求められます。そうした上司の活動のひとつに、信賞必罰としてのペナルティー(懲戒処分)があります。

 

そこで、ペナルティーに関する知識を備えておくことが大切です。人材マネジメントにおいて必要な法律上の知識がないために不適切な対応をとってしまい、その結果、職場の人間関係がぎくしゃくする・・・というのはとても残念ですよね。

また、そもそもペナルティーは教育的指導として行うもの。本人のプライバシーにも配慮しなければなりません。

そこで今回は、

  • そもそもペナルティー(懲戒処分)とはどういうこと?
  • ペナルティー(懲戒処分)の公表とプライバシーをどう考えるか?

これらについて詳しくみていきたいと思います。                                                        

新年度もスタートしたばかりです。せっかくの前向きなムードを維持するために、職場の人間関係をぎくしゃくさせないペナルティーへの対応について確認しておきましょう。

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ハラスメントにならない人事評価のポイント

オフィスの窓辺にグリーンの鉢植えが置かれている。窓が少しだけ開かれていて、さわやかな光が室内に差し込んでいる。

4月に入り、色とりどりの花々も咲き始めて、なんとなく気持ちまでウキウキしますね。

 

オフィスではフレッシュな新入社員に刺激を受けつつも、部下をもつ人は身の引きしまる思いをされていることでしょう。

最近は、従来のような管理職でなくとも「チームリーダー」といった肩書で部下をもち、人材マネジメントを行う人が増えてきています。

 

そのため、部下をもつにあたって必要な法律上の知識を身に付けさせたい、基本的な事項を押さえてもらいたい、と経営者の方から伺うこともあります。

部下をマネジメントする立場になると、部下の人事評価を行う機会も多くなりますが、知識が足りないためにいわゆるセクハラやパワハラ、マタハラとなってはいけないから、とのことでした。

 

そこで今回は、ハラスメントにならない人事評価のポイントをみていきたいと思います。

  1. 人事評価を正しく行うための条件
  2. 部下の年休をどう取り扱うか?
  3. 妊娠、出産した社員への対応

しっかり確認して、すっきり新しい年度のスタートをきりましょう!

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国民の祝日に社員を出勤させてもいいですか?

休日の食卓。コーヒーにクッキー、ピンクのチューリップをはじめ色とりどりの花が食卓を明るくしている。

3月後半に入っても寒の戻りで着る服に迷う日が続きましたが、春分の日を過ぎてようやく春らしい陽気になりました。

 

さて、春分の日は国民の祝日のひとつですが、「春分の日も社員に出勤してもらわないと、年度末の納期に間に合わない状況です。でも祝日を休日にしないで、出勤させてもいいのでしょうか?」との、まさにこの記事タイトルにあたる質問を以前いただいたことがあります。

 

祝日の取り扱いをどうすればいいのか、判断に迷うケースは実際によくあるかもしれません。

そこでよくいただく質問内容をもとに、祝日、また似たケースとして会社独自の特別休日(創立記念日など)の取り扱いについて整理してみましょう。

  1. 国民の祝日を必ず休日にしないといけない?
  2. 国民の祝日に出勤させると割増賃金はどうなる?
  3. 会社独自の特別休日(創立記念日など)に届出は必要か?

今回は、これらについて詳しくみていきたいと思います。

よくよく考えてみると、間もなくの(少し気が早い?)ゴールデンウィークには、国民の祝日が続きますよね。

この機会にぜひ確認しておきましょう。

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新入社員への指導がパワハラにならないか心配です

真心のハートを運ぶ車のクレイ模型がデスク上に載っている。その背面に観葉植物のグリーンが爽やかさを添えている。

新年度のスタートを目前に、新入社員の受け入れ準備で忙しい時季ですね。この季節によくいただくのが、「新入社員への指導がパワハラと受け取られないか、不安感がある」というご相談です。

 

上司や先輩社員は、単に部下へ業務命令をすればよいというものではありません。就業規則を守ってコンプライアンスにかなった命令を出し、職場を円滑にマネジメントする責任と義務があります。

 

また企業社会での通念としても、部下を持つ社員には、新人や後輩社員へ職場における仕事のやり方、職場のルールやマナーについて指導・教育することが求められています。

 

ですから部下のモチベーションを落とさないよう、どんな言動がパワーハラスメントとなるのか、事前に把握しておきたいと思われる管理職、マネジャーやリーダーの方がたくさんいらっしゃるのだと思います。

 

そこで今回は、

  1. なぜ会社がパワハラ対策をしないといけないのか
  2. どこまでが教育指導でどこからがパワハラになるのか
  3. どんな言動がパワハラになるのか

これらについて確認していきましょう。

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新年度の準備で気をつけたいパートの年休管理

一面の桜が満開に咲き誇っている。ピンクの花霞。

3月も折り返し地点に差し掛かりました。いよいよ新年度の準備で、総務・人事部門においては大忙しの毎日ではないでしょうか。

 

特にたくさんのパートタイマーが働くオフィスでは、契約更新の手続きが大変、との声をよく伺います。

新年度からの勤務体制や本人の私生活とのバランスを考慮したうえで、勤務日数を変更することもあるでしょう。

 

週所定労働時間が30時間未満のパートタイマーの年次有給休暇の日数は、その勤務日数(週所定労働日数)に応じて比例付与されます。

 

ですから契約変更があると、年休管理に煩雑さを感じられることも多いようです。

 

そこでパートの年休管理について、質問をいただくことがあります。

よくいただく質問の内容は次の2点です。

  1. パートが年休で1日休むと当然「有給」となるが、いくら払うべきなのか、またその計算根拠は?
  2. 新年度の契約を更新するにあたって、パートの週の勤務日数を変更した場合、年休をいくら付与するといいのか?

今回はこれらを詳しくみていきましょう。

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休日の接待ゴルフは休日労働?単なるプレー?

グリーンのホール際のゴルフボール。ホールインワンならず。

長かった冬が終わり、春らしい暖かな陽気に誘われて、お出掛け気分も高まります。

そんな春は、ゴルフのベストシーズンなのだそうですね。

 

たとえば休日に、取引先との接待ゴルフ大会が開催されることもあるかもしれません。

日本の企業社会において、いわゆる社用ゴルフは、取引先との関係性をスムーズにする社交として慣行になっています。

 

実際にこの場が、新規得意先を開拓したり、受注アップなどの販売促進や営業取引の継続など、ビジネスにおける重要な役割を果たしている面もあるでしょう。

 

 

「ゴルフコンペ開催の費用は、会社の交際費として会社側が負担している。だからそのコンペが休日に行われた場合、休日労働になるのでは?」

 

このような質問を、今の季節になるとよくいただきます。

そこで今回は、休日に開催される接待ゴルフ大会に参加するとき、労働時間にカウントされるのかどうかについてみていきましょう。

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休日の社内行事が労働時間になる人、ならない人

旅先のマップ。トランク、バス、ハイビスカスのクレイアートが載っている。

日差しが和らぎ、ようやく春の兆しが感じられる今日この頃です。

経営計画発表会やキックオフミーティングを兼ねて、春に社員旅行などのレクリエーションを計画されるエピソードを、お伺いすることがあります。

 

業務上スケジュールを調整していると、これらの社内行事を休日に開催せざるを得ないことも。

そこで次のような質問をいただきます。

 

「全員参加としたいのですが、休日に行事を実施するとこれも休日労働になるのですか?」

 

つまるところ、社内行事は労働時間としてカウントされるのか?それともされないのか?ということに行きつきますが、その判断には、次の3点がポイントになります。

  1. 仕事と認められるものなのか
  2. 単に参加するだけなのか
  3. 準備、運営、後始末などを担当するのか

今回は、それぞれについて詳しくみていきましょう。

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2018/02/22「会社が伸びる就業規則と採用コンセプトの作り方」講演

社労士事務所Extension 代表・社会保険労務士 高島あゆみ

先日、共創の会さま主催の異業種交流会で、基調講演をさせていただきました。

講演のテーマは「ヒトで会社を伸ばす!~会社が伸びる就業規則と採用コンセプトの作り方~」です。

 

就業規則や人事制度のコンサルティングをしていると、業種や規模を問わず、あらゆる企業にとって人材は欠かすことができない大切な要素だな、といつも思います。

商品を作ったり、取引先を開拓したり、いろいろなビジネスチャンスやご縁も人を通じてやってきます。経営にかかわるリソースとして「ヒト・モノ・カネ」と言いますが、この順番が大切です。

けれど今は、人材不足に悩む企業も増えています。


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終業後のミーティングや飲みニケーションは労働時間?

レモンを浮かべたグラスジョッキ2つ。ハイボール。飲み会。

2月も折り返し地点を過ぎ、年度末が近づいてきました。

今季の目標達成に向けて、終業時刻後に振り返りのミーティングが行われる様子もオフィスで見られるのではないでしょうか。

 

このように「反省会」「懇談会」「会議」などいろいろなネーミングによる会合で、社員が職場に居残ってディスカッションするといったことは通常よくあると思います。

 

けれどそれらにかかる勤怠管理を考えると、

「どちらかというと、自主的な打ち合わせに近い雰囲気だ」

「会議はいつもお菓子を食べながら、まったりと進行する」

など、よくよく振り返ってみると、終業後のこれらの活動は労働時間にあたるのか?と、判断に迷うことはありませんか。

 

またこれらの活動が終わったあとに懇親会が開かれるのもよくあるケース。

これは労働時間になるのか?、それでは得意先の接待の場合はどうなるのか?

・・・考え出すとますますわからなくなってきますよね。そこで今回は、

  1. 終業後の打ち合わせやミーティングは労働時間になるのか?
  2. 接待や宴会をはじめ終業後のいわゆる飲みニケーションは労働時間になるのか?

この2点について整理していきたいと思います。

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2018/02/07「上司と自分のワークスタイルを理解して関係性を築く方法」講演

社労士事務所Extension 代表・社会保険労務士 高島あゆみ

先日、関西文化学術研究都市推進機構さま主催の、若手研究者交流会で講演させていただきました。

講演テーマは「上司と自分のワークスタイルを理解して関係性を築く方法」です。

 

普段、就業規則や人事制度のコンサルティングを通じて、社員のチカラを育て、会社を伸ばす仕組みづくりのサポートをしていますが、多くのケースで上司と部下の関係性がポイントになることを痛感します。

 

職場の仕組みづくり、というと法律やシステム運用といった面だけにフォーカスされることが多いかもしれません。

けれど実は、これらだけを扱っていてもなかなかスムーズに問題が解決しないのもよくある話です。


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紹介採用で社員にインセンティブを与えるときの注意点

白いパソコンのキーボード。その上に観葉植物の葉が3つ。白と緑色のコントラスト。

大手企業ではAIやIoTの導入で業務の効率化を進める動きがあり、それを受けてIT技術者の求人も増加傾向にあるようです。専門分野に詳しい即戦力を獲得するため、企業の規模を問わず採用競争は厳しくなりそうですね。

 

人手不足の時代、IT人材に限らず人材確保に頭を悩ますケースは多いかもしれません。

そこで採用方法を広げるために、社員が自分の知人や友人を紹介する「紹介採用(リファラル採用)」を検討する企業もみられます。

 

会社としては何とかして人材を確保したいので、協力してくれた社員にインセンティブを与えて紹介採用を促進したい思いがあるかもしれません。

 

けれど何をもってインセンティブにするといいのか、またそれは法律に適っているのか、判断に迷うこともあるのではないでしょうか。

今回は、紹介採用に協力してくれた社員へのインセンティブについて、実務上注意しておくべき点を確認していきましょう。

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社員が在宅勤務を選んだときの労働時間マネジメント

自宅の部屋。アンティーク調の椅子にひざ掛けがかかっている。観葉植物が癒し。

記録的な大雪から、列車や車の立ち往生が各地でみられますね。

鉄道ダイヤが乱れると、通勤ラッシュに影響が出ることもあるかもしれません。

 

交通機関の混雑で通勤への支障が予想されるとき、オフィスへ出勤せずに、自宅で仕事をする「在宅勤務」の制度があるといい、と考える企業も増えてきているようです。

大雪や台風のとき、また家庭や業務の事情など、都合に応じて勤務先へ行かずに働ける選択ができれば、時間を有効活用でき、非常時でも仕事を継続できるなど、社員と企業の双方に大きなメリットがあります。

 

とは言え、在宅勤務をはじめとするテレワークを導入するには、セキュリティや労務管理の面でハードルが高いと思われることも多いのではないでしょうか。

最近、「テレワークでの情報漏洩に備える損害保険」がプレスリリースされていましたが、働き方改革推進の流れを受けて、多方面から対策が進むかもしれませんね。

 

そこで今回は、テレワークにおける在宅勤務の労務管理、特に頭を悩ませがちな労働時間マネジメントについて、詳しくみていきたいと思います。

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社員が体調不良で休むとき問われる会社の対応

もこもこのフリースを施した茶色の手袋、白とベージュのチェック柄のマフラー、白い毛糸の帽子を防寒用に用意して机に並べている

強い寒波の影響で、厳しい冷え込みが続く毎日ですね。

 

冷えや乾燥、室内外の寒暖差から体調を崩す社員が出てくるかもしれません。

 

具合が悪いまま仕事をしていると普段よりもパフォーマンスは落ちますし、何より本人の健康状態が心配です。

休んでしっかり体調を整えてもらいたいところですよね。

 

けれど次のようなとき、会社としてどんな取り扱いをしてよいのか迷う、とのご相談を受けることがあります。

 

 

  • 病気で欠勤した社員が、後日年休に振り替えたいと申し出てきた。必ず聞いてあげないといけないのか?
  • 体調が良くなったので、午後から出社してきてさらに残業する社員。残業代の支払いはどう考えるといいのか?
  • 休んでいる社員を会社に呼び出さなければならない緊急事態が発生。果たして呼び出していいものなのか?

今回はこれらのシチュエーションにおいて、会社がとるべき対応について確認していきたいと思います。

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出張中はどこまで労働時間にカウントするか?

キャリーバックをひいて、新幹線の改札を抜ける男性社員。

年明け早々、取引先へ新年のあいさつ回りを兼ねて、遠方へ出張に出かける機会も多いかもしれません。

 

出張期間は会社の業務命令に基づくものであっても、法律上の労働時間という観点からみると、「拘束時間=労働時間」とは一概にいえません。

オフィス内で仕事をしている時のように、上司が直接的に労働時間マネジメントをできる状況にはなく、会社の業務命令による拘束時間とはいえ抽象的なものだからです。たとえば新幹線の座席で小説を読んだり、ウトウト居眠りをしたり、駅弁を食べたりすることは普通に想像できるシチュエーションですよね。

 

けれど、これらは果たして労働時間と言えるのだろうか・・・と考え出すと、頭の中でクエスチョンマークが飛び交いませんか?

特に出張中の勤怠管理や残業計算で「どこまでが労働時間?」と、頭を悩ませることはありませんか?

実際に次のような質問をいただくこともあります。

  • 出張の往復で新幹線や飛行機に乗っている時間は、労働時間なのか?
  • 出張期間中の休日はどう対応すればいいのか?
  • 休日に出張の場合は休日労働になるのか?

今回は、これらについて詳しくみていくことにしましょう。

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残業命令VS社員のプライベート、優先されるのはどっち?

楽しい海外旅行の準備。白いスニーカー、カメラ、現地のマップ、パスポート、サングラス、現地の紙幣、財布、スマートフォンを並べている。

2018年の幕が開けました。今日あたりから、本格的に仕事を開始される会社さんも多いのではないでしょうか。

その分年末年始のスケジュールがタイトで、仕事納めまで忙しい日々を送られていたかもしれませんね。

 

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そんな仕事が目いっぱい詰まった、とあるメーカーのA社さん。そこへ取引先から緊急のオーダーが入りました。残業で対応すれば、なんとか先方の要望に応えることができそうです。

そこで営業課長がある社員に残業を指示したところ、「仕事帰りに空港で家族と待ち合わせして、今夜の便で海外旅行に行くんです。だから残業は無理です。」とのこと。「お先に失礼します!」と終業時刻と同時に、笑顔で退社してしまいました。

 

当社の就業規則には、「社員は、業務命令として、所定外労働及び休日出勤を命じられたときは、正当な理由なくこれを拒否することはできない」とあります。

「就業規則に書いてあるのに!仕事を残してさっさと帰るなんて!本来なら懲戒処分にあたるんじゃないのか?!」と、緊急の仕事を前に課長は渋い顔です。

**

 

さてこんなとき、残業命令と社員の私用はどちらが優先されるのでしょうか。また社員の主張する「海外旅行」は、就業規則に規定される「正当な理由」にあたり、残業を拒否できるのでしょうか。それとも懲戒処分の対象となるのでしょうか。

次から詳しく見ていきましょう。

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賃金の見直しは諸手当のチェックから始まる

インスタントカメラで写した写真が3枚、青空のもとで飾られている。マイホーム(住宅手当)、心(会社の気持ち)、壁(通勤手当)。手当のイメージ。

多くの企業では、月給が基本給と諸手当で構成されているのではないでしょうか。

そこで賃金がテーマのコンサルティングでは、制度自体を見直すときは、まず手当についてチェックすることをお勧めしています。

なぜなら、手当の目的や意義がよくわからないまま「昔から出しているのでなんとなく」支給しているケースも多く、それらを整理してから基本給の検討を進めるほうが、スムーズに制度を見直せるからです。

 

また、世間では同一労働同一賃金の議論が高まっており、「なぜその手当を(正社員に、あるいはパートに)支払うのか」と、正社員とパートの諸手当のあり方を吟味しなければならないときが来ています。

 

近年の人材マネジメントの傾向としては、生計補助的な意味合いのある家族手当や住宅手当などはできるだけ廃止する方向にあります。

けれど一方で、会社が社員の生活のことを考慮している、という手当の持つメッセージ性が損なわれる点も考えなければなりません。

そこで今回は、賃金制度を見直すときのファーストステップとして、

  • 手当を支給する目的や意義を再確認し、
  • それらをよく検討した結果として手当をやめるとしたら、
  • どんなことに気を付けなければいけないのか?

について、確認していきたいと思います。

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新しい賃金制度へ移行するステップ

机の上にかさ高く積み上げられた書籍。

人事制度(人事評価と賃金制度)を刷新したいとは考えているものの、今の体制から新しい制度へうまく移行できるのか心配だ。

給料が上がる人はうれしいかもしれないが、反対に下がる人に対してどう対応すればいいのか。

社員のみんなは果たして納得してくれるのか。

クリアしなければならない問題を考えると、うちの会社が制度を新しくするのはハードルが高いことなのだろうか、と考えてしまう。

 

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人事制度を新しく改定するとき、こんな不安はありませんか?

コンサルティングをしていると、実はこのような声をよくお聞きします。

特に賃金は人材マネジメントの中核となるものであり、どのように扱うかで会社の成長に大きくかかわってきます。人が日常生活を送るうえでお金は必ず必要なものなので、社員のやる気に少なくない影響を与えるからです。社員に理解してもらえるよう、丁寧かつ迅速な対応が求められます。

 

そこで今回は、新しく構築した賃金制度へ移行する3つの手順についてみていきましょう。

  1. 新しい資格等級へ移行する
  2. 新しい給料へ移行する
  3. 法律的な条件をクリアする

みなさんの新しい制度に対する、不安のハードルが下がるヒントになればと思います。

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課題がわかる賃金分析の3つのポイント

鉢植えから芽生えた若葉。

自社に合った賃金制度をつくりたい、と経営者の方からよくお伺いします。

とは言っても、今の制度にどんな問題や課題があるのか具体的にはわからない。だからどういった制度が自社には合って、合わないのか、何を基準に見極めるといいのか・・・などと思案されていることも多いようです。

 

そこでまずは、自社の賃金実態がどうなっているかを把握することから始めてみましょう。

月給、賞与、年収総額について、年齢や役職、人事評価などの観点から詳しくみてみると、どんなことがネックとなっているのか、検討しなければならない問題や課題に気付くことができます。

 

では、現状の賃金実態をつかむための分析ポイントを、詳しくみていきましょう。

ポイントは大きく分けて次の3つです。

  1. 世間水準と比較してみる
  2. 人事評価や役職に見合っているか確認する
  3. モデル賃金を設定してみる

これらを確認するプロセスで、自社に合った賃金制度のカタチが見えてくると思います。

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経営者が知っておきたい賞与の話

赤、ピンク、ゴールド色をした球状のクリスマスオーナメントが、クリスマスツリーのかたちに並べられている。中央にサンタクロースのオーナメント。

今年も残すところ1か月あまりとなりました。

12月といえば冬のボーナス、賞与の支給日を間近に控えた企業も多いのではないでしょうか。

 

年収は月給と賞与によって決まりますし、年収に占める賞与のボリュームは大きいもの。

企業サイドからみれば、賞与には会社の業績をみながら総額人件費の管理を行うとともに、社員の年収も管理する機能があります。

 

社員の年収管理で大きな役割を持つ賞与ですが、

「年俸制にすると、賞与を調整弁にして年収管理するわけにはいかないですよね?」

との質問をいただくことがあります。

 

そこで今回は、年俸制における場合も含めて、賞与と年収管理の関係について詳しくみていきたいと思います。実は、賞与と年収管理の関係に着目することで、賃金制度の現状課題を見つけることもできるのです。

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資格等級と月給をどうリンクさせる?

机の上にカラフルな文房具が並んでいる。色鉛筆、はさみ、ノート、ボールペン、クリップ、ホッチキス。

人事制度を整備するとき、資格等級にもとづいて社員それぞれの月給を決めるにはどうすればいいのか、そんなご相談をよくいただきます。

 

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これからの人材マネジメントのトレンドは、職務や役割を基軸にしたものになっていく、ということはわかりました。貢献度のレベルが近い社員を集めてグループにしたものが、「資格等級」なんですね。資格等級のつくり方のイメージも大枠はつかめました。この資格等級にもとづいて賃金を決定する。そのためには、今いる社員を資格等級に当てはめないといけないですよね。これが、どう当てはめていいのかわかりません。今すでに担当してやってもらっている仕事もあることですし・・・。

**

 

せっかく作った資格等級も結局活用できないままになってしまうのでは、との不安もよくお聞きします。

そこで今回は、資格等級にもとづいて月給を決めるには、具体的にどのようにするといいのかをみていきたいと思います。

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月給を決めるとき考えたいポイントとは

ノートパソコンやノートを広げ、ミーティングする社員

賃金制度のコンサルティングをしていると、「どんなことに気を付けて、社員の月給を決めるといいのですか?」との質問をいただきます。

 

まず会社として考えるべきは、「その人件費は適正かどうか」ということです。

つまり目標とする利益(もしくはせめて赤字にならない)をしっかりと出せて、企業の支払い能力に合っているどうかを検討する必要があります。

 

このことをお伝えすると、続いて次のようなことを伺います。

「適正な人件費を考えるということですね。そうやって昇給額を考えていくと、若手社員の昇給水準をどうしても低く抑えないといけませんよね。採用時の賃金設定に悩みます。」

 

社員の役割や貢献度に見合った賃金を決定することが、これからのトレンドであるしても、若手社員やベテラン社員の月給を考えるとき、場合によっては、年齢や勤続年数についての「オプション」を検討してみてもいいかもしれません。

では、次から詳しくみていきましょう。

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役割と貢献度に応じた資格等級をつくるには

色とりどりカラフルなマジックペン、色鉛筆、クレヨン、絵の具のパレット。

これからの時代にマッチした賃金体系など人事制度を考えたい、とのご相談が最近増えてきています。

これまでは「会社が家族を含めて社員の面倒をみる」との考え方が主流だったが、今は働く人の勤労観も変わってきているので改めて働き方や賃金のあり方を見直したい、というのがその理由です。

 

かつて多くの日本企業では、終身雇用制や年功制が採用されていました。けれど今や、政府主導で同一労働同一賃金の議論や、能力で評価する人事システムの推進が提唱されるなど、人材マネジメントのトレンドは大きく変わろうとしています。

 

そこで「自社において大切な役割とは何か」「会社に貢献するとはどういったことなのか」について、明確にすることが必要となってきます。

その関連記事として「これからの正社員とパートの賃金体系のあり方とは」では、人事管理の仕組みをつくるポイントのひとつとして、「社員のランクを決めること」とお伝えしました。

 

社員のランクを決めるとは、従事する仕事の重要度や会社への貢献度のレベルを格付けすること。仕事の重要度や貢献度が同じレベルの社員を集めたものを、資格等級として設定するのですが、

「具体的にはどうやって資格等級をつくっていくといいのですか?」

との質問をいただきました。

今回は、資格等級のつくり方についてみていきたいと思います。

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正社員とパートの賞与・諸手当をどう考える?

赤鉛筆と青鉛筆で折れ線グラフの推移を示す

前回の記事(これからの正社員とパートの賃金体系のあり方とは)で、正社員とパートの賃金体系を考えるにあたって、賃金差が単なる「年齢や勤続年数によるもの」という理由しかないのであれば、合理的な説明をもって会社の説明義務を果たすことは難しくなる、ということをお伝えしました。そこで、

「合理的な説明になっていない事例は、他にどんなものがありますか?」

との感想をいただきました。

 

合理的な説明ができていないケースがよくみられるのは、賞与や手当について。確かにこれから同一労働同一賃金の議論が高まってくるなかで、正社員とパートの賞与や諸手当も含めた賃金のあり方について、どのように対応するかを考えておく必要があるでしょう。

現実的かどうは別として、無期雇用フルタイム社員と有期・パート社員の会社への貢献度が同一の場合、賞与も同一に支給するべき、との議論もあります。

ですから、両者の役割や貢献度がどのように違うかについて、明確な説明をできるようにしておきたいですね。

今回は、具体的な事例を交えながら、これからの正社員とパートの賞与や諸手当のあり方についてみていきましょう。

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これからの正社員とパートの賃金体系のあり方とは

デスク上にパソコンのキーボード、マウス、電卓、手帳、スマートフォン、コーヒーカップ、観葉植物が並んでいる。

政府では、「日本の非正規雇用労働者の賃金水準は欧州諸国と比べて低い状況」「不合理な待遇差の解消は重要な政策課題」として、同一労働同一賃金の実現に向けた立法化が検討されています。

 

政府が同一労働同一賃金の目標にあげるヨーロッパ諸国では、職務評価制度が確立されています。産業別労働組合と経営者の間で賃金が決定され、たとえば「受付」という職務について、同じ地域であればどこの企業でも同じ賃金となります。「技能」「努力」「責任」「作業条件」・・・といった職務評価基準がしっかりと運用されているのです。そのため定期昇給はなく、賃金を上げるには職務間の移動(「受付」から「秘書」などへ職務を変更する)を行うことになります。

 

一方、日本ではこのような企業を問わない、横断的な賃金制度は確立されていません。企業ごとに年齢、勤続年数、仕事の内容、学歴、会社への貢献度といったさまざまな要素で、賃金が決定されています。職務別にではなく、新卒を一括採用するケースが多いからです。

また、日本では職務評価基準が確立していないので同一労働同一賃金の原則の適用はない、との判例もあります。

 

では今、検討されている同一労働同一賃金とはいったいどのようなもので、企業はどう対応していくといいのでしょうか。

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労働時間マネジメントは上司の責任

パソコンのキーボード前に電卓やノートなどビジネスツールが並んでいる。観葉植物のグリーンが癒し。

新入社員の過労自殺に端を発した電通の違法残業事件は、2017年10月6日、罰金50万円の有罪判決となりました。判決では、長時間労働が常態化していたにも関わらず、抜本的な対策を講じないで、労働時間の削減を現場まかせにしていたことが指摘されています。

「残業管理は上司の責任」との見方が明確に示されたと言うこともできるでしょう。

 

近年は、上司の指示に従わずに残業していた社員への会社の対応義務が問われる裁判例もみられます。ただしそうは言っても、

「作業に時間がかかるのは本人の力不足で、どこまで対応しなければいけないのか」

「残業しているのは本人の勝手ではないのか」

「毎晩ダラダラやっているようだが、何をやっているのかわからない」

 

と頭を抱えるマネジャーの方も多いかもしれません。

そこで今回は、社員(部下)の残業にかかる上司の責任について、詳しくみていきましょう。

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無期転換への対応の準備できていますか?

赤いボールペン、緑色の付箋、黄色の鉛筆、三角定規、虫眼鏡。

労働契約法に基づく無期転換制度が来年(2018年)4月からスタートします。新しい制度の開始まで半年を切りましたが、みなさんの会社で対策は決められているでしょうか?

 

無期転換とは、同じ企業において有期労働契約が反復更新されて、通算5年を超えたときに、社員の申込みによって無期労働契約に転換されるルールのことです。

 

「契約社員が多いが、具体的に何をしなければいけないのかわからない」

「法律が変わったからといって、うちのような小規模事業所にどんな影響があるのか」

「正社員しかいないのでうちは関係ない」

 

いろいろな事情が聞こえてきそうです。確かに企業規模によって、無期転換への対応は変わってくると思います。

けれどこれからの人手不足時代において、会社を伸ばすために人材をどのように活用していくのかを考えることは、どの企業にも共通する大切なことだと思います。

制度がかわるこの機会に、ぜひ考えてみませんか?

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年休管理を簡単にできませんか―基準日の統一・買い上げ

ピンク、ブルー、グリーン、イエローのカラフルな卓上カレンダーが画面いっぱいに敷き詰められている。

10月に入りました。

今年度の下半期もスタート、4月に新入社員が入社してきてちょうど半年が経過しましたね。

入社後6か月で年休が10日発生することになります。そこでよく年次有給休暇の取扱いについてご相談を受けます。

 

特に多いのが、「入社日と年休の付与日が異なると管理が面倒なので、これを統一したい」とのこと。

確かに中途入社の人を合わせると、社員さんの入社日が同じでないことは当然ありうるわけですが、それぞれの入社日から起算して6か月後の年休付与日を管理するのは大変です。

 

次いで多いご相談が年休の買い上げについて。仕事が忙しかったために取得できなかった分を、会社としてはせめて買い取ってあげたいとのこと。

そこで今回は、

  1. 年休の基準日をそろえる方法
  2. 年休の買い上げ

この2点についてみていくことにしましょう。

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タイムレコーダーで時間管理するときの留意点

方眼ノートの上にグリーンの電卓と鉛筆が置かれている。

会社には、社員の労働時間をマネジメントする責任があります。そこでタイムレコーダーの必要性は言うまでもなく、この取扱いについてたびたびご相談を受けます。

 

多くの会社の就業規則には「始業時刻9時、終業時刻18時、うち休憩時間12時から13時の1時間」などと規定されていると思いますが、9時に職場のどこにいなければ遅刻扱いになる、とまでは定められていません。けれど具体的な規定がないからといって、毎日の勤怠管理で大きな混乱が起きているかといえば特にそんなこともなく、ごく普通に出勤が行われていると思います。

 

とはいえ毎月の給料計算でタイムカードをチェックしていると、「これは遅刻になるのか、ならないのか?」など、いざ真剣に考え始めると判断に迷うことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、タイムレコーダーの打刻と労働時間のカウント方法についてみていきたいと思います。

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社員のモチベーションを高める人事異動とは

洋書が並べられた本棚。壁に貼られたカレンダー。

前回の記事(「理想的な配分を実現する賞与制度とは」)では、これからは右肩上がりで賞与や賃金を用意することが難しいため、お金によらないインセンティブを考える必要があることをお伝えしました。

なかでもやりたい仕事に就かせる(異動希望を実現させる)のは、社員の仕事へのモチベーションをグッと引き上げます。

 

そこで会社としては、社員の働きがいのために中長期的な視点で人事異動を考えていかなくてはなりません。ちょうど今年の下半期を見据えて、10月から新しい人事体制をスタートされる企業もあるかもしれませんね。

 

人事異動とは、社員の力を活かして会社を伸ばしていくために、どのように人材の配置や役割を考えるか?ということです。

 

そのため会社には人事異動についての裁量が広く認められていますが、事前によく考えておかないと、「なぜ今の部署で頑張っている私が異動になるのか」「経験のない仕事を一から始めるのは無理だ」と逆に社員のやる気を削ぎかねません。

そこで今回は、社員のやる気を引き出す人事異動のポイントについて、確認していくことにしましょう。

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理想的な配分を実現する賞与制度とは

デスク上に電卓と千円札2枚、五千円札1枚、一万円札1枚、五百円玉1枚、百円玉2枚、五十円玉1枚、十円玉2枚、一円玉3枚が並べられている。

自社に合った賃金制度を考える経営者から、「頑張ってくれた人に報いたいが、それぞれに生活もあることなので処遇や評価に悩む」とのお話をよく伺います。

 

確かに、社員の月給を一度上げると、法律的に下げることが難しくなります。

また会社への貢献度を図る評価項目が多く複雑になると、運用がややこしくなってしまう可能性も考えられます。それならば社員の短期間の頑張りを報いるには、賞与で思い切って評価するほうが、スムーズかもしれませんね。

 

 

そもそも賞与には大きく分けて

  1. 生活費の補てん
  2. 会社業績に応じた総額人件費のマネジメント
  3. 社員へのメッセージ

といった意味合いがあり、諸手当などと比べると社員の年収に占める比率も高くなります。そのためどのように配分すれば、社員はもっと頑張れるのか?と経営者の方は頭を悩まされることと思います。

今回は、理想的な配分を実現できる賞与制度のあり方についてみていきたいと思います。

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台風が来たとき勤怠と賃金の支払いをどう処理する?

パープルのレインブーツ。傍らに雨傘が2本、傘立てに立てられている。

9月に入り、朝晩の暑さは少し和らぎましたね。青空の高さやイワシ雲をみるとさわやかな秋の気配を感じます。とはいえ台風シーズンの真っただ中なので、その進路が気にかかるところです。予報によると今年のピークは9月だそうですね。

 

大型で強い台風が朝の出勤の時間帯に接近すると、社員の通勤に影響が出ます。休校や休園となったこどもの面倒を見なければならない社員もいるかもしれません。

 

ですからこの季節になると、「交通機関の混乱に社員が巻き込まれないようにしたいが、その場合、勤怠や賃金の支払いはどう処理するとよいのか」とのご相談をお聞きします。

 

そこで今回は、

  1. 始業時刻の開始前に公共交通機関が停止していたとき
  2. 勤務時間中に公共交通機関に影響が出たとき

この2つのケースにおける、勤怠と賃金の取り扱いについて具体的に確認していきたいと思います。

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インターンシップ実施で気をつけたい3つのポイント

パソコンのキーボードを操作するインターンシップ生の指先。

インターンシップを検討中の会社さんからご相談がありました。

 

「最近は『思っていたような仕事じゃなかった』と、あっさり辞めてしまう新人もいるんです。だからインターンシップで職場の雰囲気やうちの仕事内容を知ってもらいたい。実習内容は見学とか体験的なものにして、日当もアルバイトくらいでと考えています。もし学生さんがケガでもしたら労災になりますか?」

 

インターンシップとは、学生に職場体験の機会を提供する制度のことです。

大学生がインターンシップに参加する時期は3回生の春・夏の長期休暇中に多く、ちょうどこの夏、実施中の会社さんもあるかもしれませんね。

けれど採用を意識してインターンシップを検討しても、気がかりな点があって実施には至らないケースも多いようです。私がよくお聞きする悩みは次の3つ。

  1. インターンシップ中のケガは労災になる?
  2. インターンシップでミスマッチを防ぎたいが実施する余裕がない
  3. そもそもインターンシップ生が集まるかどうか不安

今回はこのあたりについて具体的にみていきましょう。

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2017/8/24 就業規則7つのポイントセミナー

セミナー講師として登壇中の当事務所代表・高島

先日、中小機構 近畿 D-egg(同志社大学連携型起業家育成施設)さま主催「会社が伸びる就業規則の作り方 7つのポイント」セミナーに登壇しました。

 

現場のマネジャーさんの一番の悩みは、

「営業部の〇〇と管理部の××の折り合いが悪くて調整が大変だ」

「メンバーにやる気がなくて動かない」

「何か言うとすぐ辞めてしまう」

・・・といったヒトに関する問題です。

 

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接待や夜間対応は労働時間になるか?

商談中のビジネスマン2人。

日本ではサービス産業のGDP、雇用のシェアは7割程度を占めています。これを言い換えると、働いている人のなかで顧客と直接やりとりする人の割合が高いということになります。

 

顧客とのやりとりの中で、サービスの改善点が発見される。どうすれば顧客に喜んでもらえるかを考えることで、営業パーソンが一人前に育つ。このように顧客が商品開発や人材育成へ与える影響は大きいため、顧客満足に価値を置いている企業も多いと思います。

 

そこで継続的な関係性を構築するために、会社の方針として「接待」を行ったり、「問い合せには即回答」とすることもあるでしょう。

とはいえそんな顧客対応について、メンバーのマネジメントを行う立場からすると、「これは仕事(労働時間)と言えるのだろうか?」と判断に迷うこともあるのではないでしょうか。私がよくご相談を受けるのは、営業パーソンの顧客対応に関する次の2点。

  1. 接待での飲食や宴会はどう考える?
  2. 携帯電話を常時ONにさせておくのはOK?

今回はこれらを確認していきましょう!

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チームの余裕を生み出し年休取得率を上げる方法

手を重ねて士気を高めるチームメンバーたち

以前の記事(「計画年休で夏休みを大型連休にするときの注意点」)で、計画年休制度を「4人体制チームなら1人休んでも3人で回るチームにする機会」として、仕事のやり方を見直すチャンスにすることをお伝えしました。そこで、

 

「チーム全体の仕事をこなすのに、そもそも何人必要なのかわかっていません。チームには子育て中のメンバーがいるので、不在の時でもみんなでやり繰りしたいのですが、具体的に何から手をつけるといいですか?」

 

との質問をいただきました。

 

仕事をみんなで把握して、お休みや時短のメンバーがいても、残りのメンバーで主体的に仕事をこなそうとするチームは、とても理想的ですね。

具体的にはどうしていくと、そんなチームが実現するのでしょうか?次の3つのポイントが挙げられます。

  1. チームの仕事量を把握する
  2. かかる労働時間から必要な人数を割り出す
  3. IT化・外注化・パート・アルバイトを検討する

今回は、これらを詳しくみていきましょう。

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オンライン研修の自宅学習は労働時間になるか

自宅でオンライン研修中。ノートパソコンのキーボードを操作する手。

社員の能力を効果的に高める方法は、経験から学ばせるとともに、上司からのフィードバックや研修の機会を設けることです。

そこで終身雇用制を前提としていた時代には、経験と教育をセットにした人材育成のプログラムとして、OJTが多くの企業で実施されていました。

 

けれど今は指導する人材の不足といった理由から、実際にはOJTがやりたくてもできない職場もあるようです。

また企業が雇用する人材のなかで、有期雇用者の割合が増えてきています。有期雇用の場合、一般的な無期雇用者と比べると短期間で戦力化する必要があります。とはいえサービス業の店舗のように、メンバーのほとんどがシフト制の有期雇用者という状況で、集合研修を行うことが難しい場合もあるかもしれません。

 

そこで最近は、オンライン学習(eラーニング)を導入する企業も増えてきているようです。

オンライン学習は、全員が同じ時間、同じ場所にいる必要がない個人教育で、研修施設での講義や討議がない自宅学習がメインの学習スタイルです。

 

ではオンライン講座の自宅学習は、労働時間となるのでしょうか。

詳しくみていきましょう。

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8/24(木)14:00-16:00 「会社が伸びる就業規則の作り方 7つのポイント」セミナー

積まれた革張りの本の上に緑色の葉付きの赤いリンゴが置かれている。傍らにバケツに活けられた黄色い花たち。

中小機構D-egg(同志社大学連携型起業家育成施設)様主催「会社が伸びる就業規則の作り方 7つのポイント」セミナーに登壇します。

 

成長を続ける会社には共通点があります。

それは人に関わる、会社の3つのリソースを有効活用していることです。

3つのリソースとは「蓄積されたノウハウ」、「磨き上げたスキル」、「共有する価値観」のこと。

これらをうまく活用するため、社員がとるべき行動パターンを言語化したものが就業規則です。

 

やらされ感がなければ、社員も能力を発揮しやすくなります。その結果、会社が伸びるのです。厳しいルールで縛るだけが、社員をマネジメントする唯一の方法ではありません。就業規則では、3つのリソースを共有できるように、ルールへ意味づけすることが大切です。

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2017/7/27 採用コンセプトのつくり方 & 就業規則のポイントセミナー

セミナー講師として登壇中の当事務所代表・高島

去る7/27に、中小機構D-egg(同志社大学連携型起業家育成施設)様主催「ほしい人材が応募してくる! 採用コンセプトのつくり方 & 就業規則のポイント」セミナーに登壇しました。

 

セミナーでは大きく分けて2つのトピックスについてお伝えしました。

ひとつは、「採用コンセプトのつくり方」。採用マーケットで苦戦する中小企業の悩みを解決するには、あらかじめ自社の採用コンセプトを練っておくことが大切です。レクチャーにもとづいて、ワークで自社の魅力などについて棚卸ししていただきました。


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SNSのリスクを回避するために会社がとるべき対応とは

デスクに鉢植えの観葉植物が4つ。その前にノートパソコンを広げ、キーボードに打ち込む社員の手。

SNSは、効果的に利用すれば、自社のブランドイメージや商品の認知度アップに寄与する、低コストでのマーケティングができる、などビジネス上のメリットも大きいツールです。

そのため積極的な活用を進める企業は、年々増える傾向にあります。

気軽に利用できるので、社員がプライベートでSNSを利用していることも多いと思いますが、気にかかるのがそれにまつわるトラブル。

 

社員がプライベートで仲間うちのコミュニケーションを楽しむつもりで、会社での出来事とオフィス風景の写真を投稿。けれど写真を拡大してよくよく見てみると、取引先の試作段階の新商品がわずかではあるけれど写り込んでいた…。

 

こんなとき、取引先からのクレームや会社の信用問題に関わるかもしれません。

社員が実名や勤務先を公開してSNSを利用していると、そのトラブルが会社に影響を与えることも考えられます。

 

では社員のSNS利用を制限すればいいのでしょうか?

実際にはなかなか難しいですし、会社が規制することで逆にバレなければいい、とトラブルの隠ぺいから対応が遅れてしまうかもしれません。またリスクを恐れて企業がSNSを活用しないのは、ひとつのプロモーションの機会を失うことになります。

 

不適切な投稿から発生するトラブルは、そもそもSNSに対する知識不足によるものです。

ですから会社としては、社員にSNSの特性とリスクを正しく理解してもらい、リスクをできるだけ小さくしていくことを考えるほうが現実的ではないでしょうか。

今回は、SNSのリスクを回避するために、会社がとるべき対応についてみていきましょう。

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採用面接でやってよいこと、やってはいけないこと

採用面接にやってきた求職者に、ホワイトボードの前で説明する女性の人事担当者。

ボーナス(賞与)といえば、最も注目されるトピックは「支給額の多い・少ない」だと思っていましたが、実は「会社員が転職を考えるタイミング」でもあるのだとか。まさに今ですね。

 

企業の採用ニーズを年間でみてみると、一般的に3~4月、9〜10月に新規求人が増えるようです。年度の区切りで退職する人の欠員補充や、下半期からの新規事業のスタートによる人材獲得で採用ニーズが高まるのでしょうね(これにあわせて転職を考えるのでしょうか?)。

 

企業の求人が増加していて、有効求人倍率もバブル期並みの水準である現状を踏まえると、下半期に向けて採用募集を予定しているのなら、今の時期から準備しておいても遅くはないでしょう。

 

採用活動については会社に広い裁量が与えられていますが、無制限に採用の自由が認められているわけではありません。そのため「採用面接でやってよいこと、やってはいけないことの違いがわからない」と悩んでいる採用担当者も多いかもしれません。

 

そこで今回は採用活動における注意点を確認していきましょう。

スムーズに適切な人材を迎える準備を始めませんか?

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計画年休で夏休みを大型連休にするときの注意点

青空にそびえるヤシの樹

バーゲンやビアガーデンのCMをみると、夏もいよいよ本番!という気分になりますね。

 

会社によっては、夏休みとリンクさせて計画年休日を定めている場合もあるのではないでしょうか。これによって大型連休も実現できますよね。

まとまった休みを取ることができれば、家族旅行や長期レジャーを楽しめるなど社員にとってメリットがあります。

 

一方、会社にとっても年休の消化が進んで、社員の年休取得率アップにつながるメリットもあります。

このようなことから、計画年休制度を実施している会社も多いかもしれません。

 

けれど夏の大型連休中に急なトラブル発生。事情を詳しく知る社員がいない。夏休みなんて言っている場合ではない、計画年休日にあたっている社員を呼び出して出勤させなければ。さっそく電話しよう!

 

いえいえ、落ち着いて、ちょっと待ってください。

当初定めていた計画年休日を変更して、他の日に振り返ることはできるのでしょうか?

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労働時間にカウントするとき、しないとき

ベーカリーショップの外観。ウィンドーから焼きあがったパンがところ狭しと並んでいる。

たとえばお店に「営業中」の札を掲げていても、常にお客さんが来るとは限りません。

けれど「営業中」としているだけに、接客自体はしていなくても、こまごまとした準備や店番などは必要です。お客さんがいないと、経営者としては「仕事をやっていない」という感覚になってしまいがちですが、これが社員ではどうでしょうか?

 

店番などはたしかに立っているだけかもしれませんが、休憩している状態でもありません。このような時間のことを「手待ち時間」といい、会社の指揮命令下に置かれている状態、つまり労働から完全に解放されていないとの見解から、労働時間になります。

 

このように労働時間が、必ずしも実際の作業時間と一致しないことも少なくありません。

労働時間としてカウントするのかどうか判断に迷う、とよくご質問を受ける事例をもとに、具体的にみていきましょう。

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飲み会の強要はパワハラ?それともコミュニケーション?

飲み会の席。ビールジョッキ、刺身、煮物がテーブルに並んでいる。

梅雨真っただ中で、太陽が恋しい季節です。

7月に入れば暑気払いなどを名目にして、社員同士の接触を増やして親睦を深めるため、レクレーションを企画する企業も多いのではないでしょうか?

いちばん簡単で開催頻度が高いのは、「飲み会」だと思います。

 

けれど今や、上司と飲みに行くよりプライベートな時間を尊重したいと思う若手社員がいたり、子育て中の社員にとっては参加しづらかったりと、働き方の多様化や価値観の変化から飲み会の機会は減少傾向にあるようです。

 

飲み会をコミュニケーションの場にしてきた、今の管理職世代にとっては、部下のマネジメントに戸惑うことも多いかもしれません。

そのためか、飲み会においてコミュニケーションギャップが発生することもあるようです。

せっかくの交流の機会を無駄にしないために、詳しくみていきましょう。

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7/27(木)14:00-16:00 「ほしい人材が応募してくる! 採用コンセプトのつくり方 & 就業規則のポイント」セミナー

便箋と万年筆。傍らにインクとコーヒー、クッキー。

中小機構D-egg(同志社大学連携型起業家育成施設)様主催「ほしい人材が応募してくる! 採用コンセプトのつくり方 & 就業規則のポイント」セミナーに登壇します。

 

「より好みしている時間はない」

「そんなに採用募集にコストをかけられない」

「すぐに空きを埋めないといけないから、応募してきた人を採用するしかない」

採用にまつわるこんな悩み、あなたの会社でもありませんか?

実はこれらは、あらかじめ採用コンセプトを明確にしておくことで解決できます!

 

採用コンセプトのつくり方、また新人を早く独り立ちさせるように育てる就業規則のポイントを詳しく解説します。

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賞与の支給要件に「出勤率」を設ける場合の注意点

方眼ノートの上にボールペンが載っている。その傍らに卓上カレンダーが3枚置かれている。社員の出勤率をチェック中。

夏の賞与支給の時期が近づいてきましたね!

公務員の賞与支給日は法律や条例で定められていますが、民間企業ではいつに支給しなければならないなど、ガイドラインがあるわけではありません。慣例に従って、同じ時期に支給する企業が大半ではないでしょうか。一般的には6月末から7月にかけての期間に夏のボーナスが支給されることが多いようですね。

 

賞与の支払いについての注意点は、過去記事(「賞与で社員にメッセージを届けるには」)にも書きましたが、「支払うのか支払わないのか」「いつ」「どんな計算方法で」といったことは、自社独自のルールで決められるものです。

 

けれどそれゆえに、「こんな支給要件でいいのか?」と悩まれることも多いようです。

そのなかでよくご相談を受ける、「出勤率」を支給要件として設ける場合の注意点について、今回はみていきたいと思います。

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専門職コースの活用法

デスクの様子。ノートパソコンにコーヒーが入ったマグカップ。英字新聞のうえにスマートフォン、ボールペン、電卓が置かれている。

変化がめまぐるしい今の時代、顧客の課題がどんどん複雑で高度なものになってきています。企業にはそれらのニーズに的確に応え、課題解決の質とスピードを上げることがこれまで以上に求められます。

 

そんななか、「社員全員を一定水準のプロに育てたい」「高度なプロを一人でも多く育てたい」と人材育成を考えるケースも多いようです。

そこで前回の記事でもお伝えしましたが、社内でのキャリアのひとつに「専門職」を設けることもひとつの方法です。

 

けれど次のような理由から専門職を設置すると、プロをめざす社員を育てる仕組みづくりとは程遠くなってしまいます。

  • 管理職ポストが不足しているから
  • 管理職にするには実績やリーダーシップに欠けるが、昇進させないとモチベーションが下がるから

これらがもとになっていると、特別な専門知識やノウハウを持ち合わせていなくても「専門職」とされるので、周囲にリスペクトされません。

この場合、管理職よりも格下の位置づけとされることも多いのでなおさらです。そのため、専門性は軽視され、やる気を引き出すどころではなくなってしまいます。

そもそも専門職に対する誤解ともいえますが、これは従来の正社員のあり方にもよるものです。

今回は、社員のやる気を引き出し、会社の業績を伸ばす専門職コースの活用法についてみていきましょう。

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出世したくないベテラン社員のモチベーションを上げる方法

階段を駆け上がる男性社員の後ろ姿。

 

新人として入社した時には、作業現場のことなんて右も左もわからなかったが、先輩・上司の指導や本人の努力もあって徐々に力をつけてきた。

経験を積むことで、イレギュラー事態の対応や取引先とのやり取りも難なくこなせるようになった。

後輩も入社してきたが、現場でも彼らに慕われていて、うまくやっているようだ。

入社してはや10年目。平均的な昇格を考えると、そろそろ管理職に昇格して責任を担ってほしい。

 

**

 

頼りになるベテラン社員、周囲からの人望も厚いようです。

けれどそんな社員が管理職への登用を拒否した場合。最近、その理由はさまざまですが、昇進への打診を断る中堅・ベテラン社員も多くみられるようですね。

こんなとき、会社は対象者の処遇をどのように考えればいいのでしょうか。

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給与計算のアウトソーシングで気をつけるべきこととは?

USBからデータを取り込み中のノートパソコン。傍らにコーヒーの入ったマグカップ、スマートフォン、黒のペン。

私がよく経営者の方からお聞きするのは、社長自身が給与計算を行っていて、経営者としての本来業務に割くべき時間が削られて悩んでいる、ということです。正しく給与計算を行うための教育コストがかかるので適任者がいない、また小規模の企業では事務方の社員数が少ないため、社長自らが実務を行わざるを得ない事情があるようです。

 

けれどやはり社長が本来業務に専念するためには、自社で行うよりも低コストなのであれば、アウトソーシングの検討を行うことをお勧めします。アウトソーシング先の候補としてオススメしたいものの1つがクラウドサービス。

 

クラウド型給与計算ソフトもあることを聞いたので、実際に私も試しに使ってみました。

給与計算の業務フローには、労働時間の集計や社会保険料の計算など、人事に関する業務が多岐に渡って含まれていますが、それらがとてもわかりやすく管理されていることに驚きました。

 

従来なら給与担当者1名で行っていた作業も、クラウド型なので他の社員との分業もやりやすく、スピーディーに終わらせることができそうです。

何より給与計算の専門的な知識がなくてもできることが大きなメリットですね。

社労士業務のうちのひとつに給与計算がありますが、このようにとても便利な世の中になってきているので、私も社労士としての付加価値を考え直す良い機会になりました(笑)

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会社が研修費用を取り戻せるとき、ダメなとき

手帳を広げメモをとる女性社員。

接遇マナーや電話応対、PCスキル・・・

今のこの時期、新卒・中途を問わず、新入社員に研修を実施する企業は多いことでしょう。

そのためか、このブログでも研修に関する記事(参考記事「休日の研修は出勤日としてカウントするか」)のアクセス数が、ここ最近伸びています(笑)

そこで今回は研修にまつわる、よくあるトピックを挙げたいと思います。

それは研修費用について。

 

「うちの会社でもっと頑張ってくれると思ったのに」

「期待していたから研修に行かせたのに」

「こんなにすぐに辞めるなんて・・・」

 

社員にさらなるスキルアップを期待して研修を受講させた。それはノウハウや技術を学んで、そのスキルを社内の仕事に活かしてほしいから。それなのに、研修終了後すぐに会社を辞めるなんて思いもしなかった。せっかくかけた費用をどうしてくれるんだ(どうせなら受講費用を返してほしい)!!

 

実際、これはよくご相談を受けるシチュエーションです。

みなさんの会社ではありませんか?

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メタボ社員をダイエットさせなければいけないですか?

ヘルスメーターの前に赤いリンゴ、黄色いパプリカ、セロリの緑色の葉が並んでいる。

GWも明けた5月。新年度が始まってからの慌ただしさを乗り越えて、気持ちもようやく落ち着く頃ですね。

 

この季節、以前なら新入社員に多くみられる5月病についてのご相談をよく受けたものでした。会社には社員への安全配慮義務があるので、人事部門や総務部門では社員の健康問題に頭を悩まされることも多いかもしれません。

 

この社員の健康問題で、最近ご相談をお受けすることが増えたなあ、と思うトピックは「メタボ社員の健康管理」です。

製造業の経営者から、現場社員についてこんなご相談がありました。

 

「入社5年目の社員がメタボ気味なんです。入社してきた頃は比較的スリムだったんですが・・・。体形がデカくなった分作業スペースも狭いようで、効率も落ちている。真夏の工場は暑いので、他の社員よりバテやすくて体力の消耗が激しい。もし作業中に倒れたりしたら、事故やケガにつながります。体形のことだけになかなか本人にも言いづらいですが、強制的に痩せさせる必要がありますよね?」

 

今回は、メタボ社員の健康管理についてみていきましょう。

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中小企業が人事制度を作っても使い物にならなかった理由とは?

パズルのピースが広げられている。

「人事制度を当社にも作ろうかと思っています。本やセミナーで学んだものを参考にしようと思うのですが複雑すぎてよく理解できないし、うちの会社に合っているのかどうもしっくりこなくて」

 

人事制度に関するご相談で、経営者からよくお聞きするトピックスのうちのひとつです。

私はこの違和感はとても大切だと思っています。

 

なぜなら中小企業で社員数が少ないうちは、複雑な制度は必要ないからです。

書籍等で紹介されている人事制度は、たいていが大企業向けのものです。

大企業では何万人と社員がいるので、全員のことを経営者ひとりが把握するのは到底無理なこと。ですから不公平な処遇にならないよう、詳細な評価基準や制度が必要となるのです。

 

ところが社員数が50人までの中小企業の社長なら、社員全員をよく知っているのもよくあること。

そんな場合は詳細な制度を作る前にまず、経営者の考えを社員にわかりやすく伝えることのほうが大切です。

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シミュレーションで賃金制度を決めて後悔する会社の特徴

円グラフや折れ線グラフが示されたビジネス資料のうえに、電卓、赤ボールペン、黒ボールペンが置かれている。

前回ここ最近の記事では、給料の高さによらない会社の価値や魅力についてお伝えしてきましたが、もちろんズバリ賃金制度そのものについてのご相談をお受けすることもあります。

 

そこでよくお聞きするのは次のような内容です。

「以前にも他の社労士さんやコンサルタントに相談して、賃金改定のシミュレーションをたくさん出してもらったが、どれにすればいいのか決め手がわからなかった」

「昇給ピッチの計算方法やその条件について説明を受けたが、現実感がなかった」

「ものすごく難しい数学的な式で理解できなかった」

 

会社のこだわりポイントや今後の方向性が明確にされないまま、テクニカルな試算結果の検討を行っても現実的な納得感は湧きませんし、どの試算結果がいいかなんて選べませんよね。

数学的な式を当てはめたシミュレーションもさることながら、会社のこだわりや方向性を考えずに賃金制度をつくることはできません。

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社員が会社で働きたくなる5つのメリット

パッチワーク模様のハート形が5つ、クリップ留めされている。

先日の記事では、会社組織で働く意義やメリットがきちんと社員に伝わっていますか?ということをお話ししました。

今回は、社員が会社で働きたくなるメリットとは具体的にどんなものがあるかについて、お伝えします。

 

メリットとして一番わかりやすいのは給料ですが、単にベースが高いというだけではその効果は持続しません。給料の高さにひかれて入社しても、やがてそれは普通で当たり前のこととして慣れてしまうからです。そこにしかメリットを感じていなければ、やる気を掻き立てるものがなくなってしまい、パフォーマンスも上がらず、離職に至るケースもままあります。

ではどうすれば、社員に会社で働くメリットを感じ続けてもらえるのでしょうか。

 

社員が会社で働きたくなるメリットは、給料に関することも含めて5つあります。

これらの要素がうまく機能すると、社員は働きがいを感じやすく、企業の価値を高めることができます。

詳しくみていきましょう。

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社員が動く就業規則ではやりたい放題になりませんか?

カラフルな色鉛筆で書きなぐった落書き。社員の不満のイメージ。

「高島さんの言う『社員が動く就業規則』では、社員が好き勝手、やりたい放題になりませんか?空気を読めない人には、むしろ厳しくルール化した『社員を縛る就業規則』の方がいいような気がするのですが」

 

こんな質問をいただきました。

 

社員が動く就業規則とは、創造性やアイデアを発揮して、顧客が持つニーズや課題を解決しようと自ら動くことができる社員を育てるもの。

一方、社員を縛る就業規則とは、経営者のカリスマ性を発揮して「これをしてはいけない、こうすべき」と厳しいルールを課すもの。

 

ルールは大切ですし、なければ混乱を招くこともあるでしょう。

けれどルールを多く設けることで社員が自ら動いて、会社が伸びるわけではありません。質問にお答えしながら、詳しくみていきたいと思います。

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採用に困らない会社の共通点

表彰台のように積まれた積み木。1、2、3の文字をかたどったフェルトが貼られている。

「今は本当に人を採るのが難しい」

採用に関する悩みを、経営者の方からよくお聞きします。

 

詳しくお聞きすると、「学生は会社ランキングに掲載されるような会社にしか入りたがらないし、中途者だとより高い給料をもらえる会社に入りたい、としか考えていないから」とのことでした。

 

確かに世間では何に関しても、「自分らしさ」「ありのままの自分」といったキーワードがもてはやされているのに、会社選びにおいては、昔からの伝統的な会社ランキングや給料の多寡だけが選択基準となるのは、なんだか不思議な気がしますね。

 

やはり会社ランキングにおけるランクアップや、多額の給料を提示しなければ、採用活動は困難を極めるしかないのでしょうか?

 

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社員にとっての理想のワークスタイルとは?

グラフ資料、スマホ、コーヒーの入ったマグカップ、ページの開かれた手帳がデスクに置かれている

新年度が始まりました。働き方改革の一環として、大企業を中心とした新しい取り組みについてメディアでよく見かけます。たとえば次のような取り組みです。

  • 週休3日を導入
  • 就業開始を30分早くして、朝型へシフト
  • ノー残業デーを月・水・金に設置

「大企業だからできること、中小企業には無理だ」といった声もありそうですが、本当にそうでしょうか?かといって、「週休3日制を導入すれば、必ず会社も社員もにハッピーになります」とも一概に言えないと思います。

 

人は働く時間に、人生で最も多くの時間を費やすことになります。

それならできるだけ多くの喜びや幸せを感じられる時間にしたいですよね。

この機会に、社員のチカラを活かして伸ばすため、企業の規模に関係なく取り組めることについて考えてみませんか?

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なぜ社労士のアドバイスは押し付けがましいのか?

広げられたスケジュール帳に黒い万年筆が添えられている。傍らに観葉植物のグリーン。

私はこの仕事を始めてから丸11年になるのですが、クライアントの経営者から「高島さんって社労士らしくないですね!」と言われることがいまだに(割と)あります。

仕事を始めたばかりの頃は、「まぁまだ若葉マークだし、威厳とか貫禄がないんだな…」と思っていたのですが、12年目に突入しても言われるというのはさすがにどうなんだろう…??

ということで、「社労士らしい」とはどんな感じなのかを伺ってみました。

 

すると、「社労士さんって、よく押し付けがましいアドバイスをする気がします」との答え。

 

客観的な意見として「社労士らしさ」を詳しく聞いてみると、気付いたことがありました。

それは、社労士が「法律と会社の関係」をどのように捉えているかによって、アドバイスの仕方が2パターンに分かれるということです。

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就業規則に頼り過ぎないことも大切

デスクの上にレターパッドが広げられている。傍らにチューリップの花束、コーヒーの入ったカップ、ビスケット、スマホ。

たとえばある社員が、自社のことや他の社員の悪口を取引先に言っていることが判明したとき。

心情的にはその社員に対して、「給料を減らしたり、何らかのペナルティーを行いたい!!」となるかもしれません。

 

だとしても就業規則で懲戒事由について定めていなければ、ペナルティーを課す(懲戒処分にする)ことはできません。

これは就業規則がなければできないことの、一例として挙げられます。

 

でも時として、「就業規則の有無」や「懲戒事由の定めがある・ない」が、真の問題ではないこともあるのです。

そんなエピソードを、今回はご紹介したいと思います。

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就業規則を作って終わる会社、作って活かす会社

パソコンのキーボードの前に文房具が少々散らかっておかれている。メモ、付箋、ペン、クリップ、コーヒーの入ったマグカップ。

10人以上の社員を抱える会社には、就業規則の作成義務があることは、みなさんご周知の通りです。けれど就業規則を作成しても、「作って終わる会社」と「作って活かす会社」があるのは知っていますか?

 

忙しい合間を縫って、やっと就業規則を完成させた。社員にしっかり説明しなければ、と思いつつもすでに手帳は取引先からのアポでいっぱい。ここ最近は就業規則の完成を優先させていたから仕方がない。「これみんなで読んでおいてな」とりあえず職場のフロアに就業規則を置いておこう…。

後日、就業規則を読んだ社員から突然「明日休みます。年休とっていいんですよね!」との申し出。

忙しいときに社員に権利主張されて、こんなことなら作らなければ良かった・・・と、就業規則の作成にかけた時間や労力、コストを悔やむ会社。

 

一方、就業規則の作成をきっかけに「こういう理由があるから年休取得のルールがあるんですね」「だったらみんなが年休をとれるように、あの仕事はこうしたらどうでしょう」など、社員からの理解やアイデアを得て、仕事のやり方を見直して生産性がアップした会社。

 

この2つの会社の違いはどこにあるのでしょうか。

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就業規則が有効になるとき、無効になるとき

クロッキー用人体模型が2体。積み木を背丈よりも高く積んでいたが、崩れてしまってがっかり落ち込んだポーズをとっている。

先日の記事で、就業規則の効力が発生するタイミングについてお伝えしました。

 

そのタイミングは社員に説明を行ったときであり、労基署への届出は必ずしも効力の発生要件ではない、ということでした。

ただし、就業規則の合理性を判断する際には、労基署への届出をはじめ手続きの遵守も問われます。

 

場合によっては、効力うんぬんよりも就業規則そのものが無効となります。

 

就業規則が有効になるかどうか、気をつけなければならないのは就業規則を変更したとき。

就業規則の変更には4パターンあります。

 

この変更パターンを把握して、やるべきことをやっていなければ、就業規則が無効になってしまうのです。

具体的にみていきましょう。

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就業規則は作って終わり、と思っていませんか?

キャビネットに押し込まれた就業規則のファイル。

「社員が常時10人以上いるなら就業規則を作らなければならない」

このことは、経営者や管理職の方なら強く意識されていると思います。

 

けれどよくあるパターンとして、「作って終わり」になっていませんか?

就業規則は単に作っただけでは、その効力は発生しません。

 

就業規則が有効となるには、

1)合理的な労働条件を定めていること

2)社員に周知していること

 

この2つの要件が必要です。

つまり就業規則に不備があったり、法改正に対応していない場合はもちろんのこと、社員へ真摯に説明を行っていなければ、思わぬトラブル発生のおそれがあります。

 

せっかく手間暇かけた就業規則を無駄にしないために、会社としてはどうしておけばいいのでしょうか。

詳しくみていきましょう。

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後悔しない社労士の選び方

チェック柄のナフキンの上に皿が2枚並べられている。それぞれの皿のうえには「YES」「NO」と英字ビスケットが並べられている。

「高島さんは経営者寄りの社労士ですか?それとも社員寄りの社労士ですか?」と、先日仕事の関係者に聞かれることがありました。

 

「もちろん経営者側に立ったアドバイスを行う社労士ですよ」と答えたのですが、

「それにしては、『こうしないと会社は損しますよ』『会社のためには就業規則にこう書くべきですよ』みたいなことは、あまり言わないですよね?」とのこと。

 

なるほど。このやり取りのなかで気付いたことがあります。


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仕事中のインターネット閲覧をどこまで管理する?

パソコンのキーボードとスマートフォン。

インターネットは日常生活でとても便利なツールですね。

 

仕事のうえでも新幹線の予約や調べもの、商品購入を検討するとき、ライバル製品の動向を探るなど、なくてはならないものです。

たまたま見ていたサイトから、仕事に役立つヒントが見つかることもあるかもしれません。

 

けれど昼間はずっとSNSや仕事に関係のないサイトを見ていて、その分毎日遅くまで残業。

そんな社員がいたら、いい加減にしろ!と言いたくなってしまいますね。

そこで、インターネットに繋がるパソコンを職場に1台しか置かない、ネットにつながるパソコンを割り当てない、などもちろん仕事へ支障がないことが前提となりますが、接続環境を制限する会社もみられます。

一方で、業務効率のため個人へタブレット端末を貸し出す会社もあり、使いやすい分どこまで制限をかけるべきなのか悩む、と経営者や管理職の方からよくお伺いします。

勤務時間中のインターネット閲覧を、会社はどこまで管理するべきなのでしょうか。

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派手なネイルを理由に部署異動させることはできるか

ラインストーンや派手な花のネイルアートを施した爪先。バックに禍々しいほど華やかな花。

ある営業職の女性社員は、「ストーンをあしらった派手で立体的なアートで」「濃色の」「長すぎる」ネイルで毎日仕事をしている。

 

取引先を回るのに、爪が派手すぎないか?

あんなに長くて、ゴテゴテした飾りが爪についていて営業車の運転に支障はないか?

取引先からも「こんな子に仕事を任せてもいいのか?」と印象も良いとはいえない。

営業職で採用した社員だが、対外的な対応がない他の部署へ異動させたい。

異動が無理ならせめて処分(ペナルティー)したい・・・

 

こんなご相談をいただくこともあります。

ご相談のメインは、営業職で採用した社員の異動に問題があるかどうかです。

けれど仕事に関わることとはいえ、今どきのファッションとして許容するべきなのか、注意してもセクハラととられないか、など問題の扱い方について悩みは深くなるようです。

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通勤手当の見直しは不利益変更にあたるか

ピンク色の電卓、預金通帳、コーヒーの入ったマグカップがテーブルに並んでいる

コスト削減のため通勤手当を見直したい、とのご相談を伺います。

通勤手当として定期券相当額を支給している場合は多いと思います。

 

以前は定期券を紛失する心配があり、1か月ごとに支給していたけれど、今は万が一なくした場合にも再発行可能なIC定期券が普及していて安心だ。

マイカー通勤が多いA社さんでは、ガソリン価格の変動から定期的に見直しているらしい。

だからうちも1か月定期代相当を支払ってきたところを、いちばん安い6か月定期代相当に見直したい。

 

このような背景から、見直しを検討される会社が多いようです。

1か月定期の額と6か月定期の額では、後者の方が高い割引率です。

では6か月定期券相当額への通勤手当の見直しは、社員にとって不利益変更とならないのでしょうか。

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家族手当の見直しで気をつけるべきこととは

お父さん、お母さん、お姉さん、お兄さんなどの顔が書かれた指人形

社員の生活費の一部を補助するために、家族手当を支給している会社は多いと思います。

家族手当の内容も、「配偶者がいる社員に」「子どもがいる場合」など会社によって様々でしょうが、支給要件を見直したいとのご相談を最近よく伺います。

 

その背景には、家族構成の変化、共働き家庭が増えてきたこと、行政による児童手当の支給があること、国が(会社の支給する)配偶者手当の見直しを提言していること、などがあるかと思います。

 

家族手当の減額や廃止など見直しを行うときに、気をつけるべき点をみていきましょう。


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募集広告の給料額を必ず支払わないといけないですか?

赤を基調とした文房具。ホッチキス、モノサシ、ノート、赤ボールペン、クリップなど。コーヒーの入ったマグカップ。

人手が足りない今の時代、より熱心に働いてくれる人に来てほしいので、求人広告に載せる初任給を高めに設定したい、とのお話をよくお聞きします。

 

いちばん大切なのは、自社の支払い余力(能力)を考えることです。

けれどたとえば求人広告における初任給に「課長職と同等の給料を支給」と記載したものの、実際に支給するのは同社の課長クラスの平均を下回る最低ランクだとしたら。

 

この求人広告と現実の待遇の差に、法律的な問題がないかが気にかかるところです。

今回は、このあたりを詳しくみていきましょう。

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マイルール社員に生産性を上げさせる方法

遅くまで残って残業する部下を腕組みして、苦々しく思っている男性上司。

「なんで彼(彼女)は毎日遅くまで仕事しているんだろう?」

そんな疑問が頭によぎるような社員、あなたの職場にいませんか?

そんな彼(彼女)は自分の仕事のやり方、自分だけの「マイルール」に縛られているのかもしれません。

 

連日の残業は、本人にとっても楽しいことではないでしょうし、じわじわと健康が害されるのも心配です。

もちろん会社にとっては、残業代、光熱費などコスト面で問題があります。

 

マイルール社員に生産性を上げて仕事をしてもらうには、どうすればよいのでしょうか。


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2017/1/18 女性の力を活かす就業規則セミナー

セミナー講師として登壇中の当事務所代表・高島

2017年のセミナー第1弾として、豊橋商工会議所様の主催で、就業規則セミナーに登壇してきました。

テーマは、「女性の力を生かす就業規則 『女性にイキイキ働いてもらえる会社 5大メリット・3つの方法』」。

 

参加者の7割が女性で、これからの働き方に関心の高い方ばかりでした。

 

・会社の成長期に女性の力を活かしたい!

・産休や育休によるマンパワー不足をどう乗り越えるか?

・産休や育休からの復帰後、無理なく女性社員が働くには?


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年休の申請期限を過ぎると休めないルールにできますか?

キャリーケースを引いて空港に向かう男女。

みなさん年末年始はしっかり休まれたでしょうか。

 

昔、「日本を休もう」というCMがありましたが、あれから30年近くたった今も世間的にうまく休めるようになった、とはまだまだいえない状況なのかもしれませんね。

 

「自分が休んでいる間に、トラブルが起きていないか心配だ(だから休めない)」

「休んだ分だけ仕事がストップする(だから休めない)」

「他の人が働いているのに、休んで悪いと思う(だから休めない)」

 

コンサルティングでも年休の取得状況を伺うと、こんな声がよく上がります。

休みにくい理由の一つに「年休取得のルールがないから」ということがあります。ルールがないから遠慮して休めない(遠慮しない人だけが休めてしまう)。けれどそのルールも硬直的な取り扱いをしてしまうと問題があるのです。

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残業を減らすためにしたい3つのポイント

パソコンのキーボードを打ち込む女性社員の指先

コンサルティングの現場で、月々の残業時間の記録を拝見することがあります。

各部署で他の人よりも残業時間が多い人について、その理由を伺ってみると、

 

「この人は本当に優秀で、他の人に頼むよりものすごく仕事がはけるんです」

「この人はなんか手が遅くて、いつも時間がかかります」

「この人しかできない仕事に取り組んでもらっているので」

 

というような回答がよくあります。

 

前回の記事で、「残業の削減は管理職のマネジメントにかかっている」ことをお伝えしました。

つまり、「できる人に仕事が偏っていないか」「優先順位をたてず無計画に仕事していないか」「チームで仕事が共有できているか」の視点から、自分のチームメンバーの残業状況がどうなっているのか、実態を把握することが大切です。

今回は、具体的にはどうすればいいのか、詳しくみていきましょう。

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