日曜日に出勤、休日の振替と代休はどう違うの?

ガラスの耐熱マグカップに詰められたコーヒー豆。コーヒーの入った白のマグカップ。ハート形のチョコのクッキー。英字新聞とリーディンググラス。

新型コロナウィルスの予防対策から、オフィスにおける社員同士の接触を減らすために、(通常はお休みの日である)土曜日や日曜日も出勤日にあて、1日あたりの出勤率を削減しようとするケースもあるのではないでしょうか。

 

とはいえ、休日は毎週1日の週休制が原則であり(例外として4週4日休日制)、労基法上も「会社は社員に対して毎週少なくとも1回の休日を与えないとダメ」とされています。

 

そのため、“通常の「お休みの日」と「出勤日」を入れ替えながら、週1日の休日を確保・・・”と考えに考えて、職場のメンバーの出勤表を作成することになります。

そこでよく問題となるのが、休日の振替と代休の違いについてです。

 

特に取引先の緊急対応などで、せっかく考えた出勤表とは異なる「イレギュラー出勤」が発生すると、これらはややこしくなりがちです。

さっそく詳しく確認していきましょう。

休日の振替と代休の違い

1月と2月のカレンダー。ボールペン、スマホ、眼鏡。

休日は、「日曜日と決めたから絶対日曜日」と、固定されているわけではありません。あらかじめ特定した休日を他の日と振り返ることができます。法定休日(1週間に1回の休み)についても、4週間の範囲内で振り替えて、4週4日の休日が確保されている限り休日労働にはなりません。

 

ただし、休日を振り返る手続きをとらずに休日に社員を働かせて、その埋め合わせのために代わりの休日を与えたとしても、休日に働いた分について帳消しにはならず、「休日労働」となります

 

「じゃあ、代休を与えても何の意味もないの?」と思われるかもしれませんが、「代休」というものの効果は、代償的な休養を与えることと賃金精算(充当)にあります

 

つまり、「休日の振替」と「代休」とは、その要件と法的な効力が全く違うものだということです。次から具体的に確認していきたいと思います。

具体的にはどうなる?

砂時計とページの開かれた楽譜。沈丁花の花。

「休日の振替」とは、休日と決められている日(たとえば日曜日)を、他の日(たとえばその週の火曜日)と事前に交換して、労働日を休日とし、休日を労働日とする手続きのことをいいます。

 

休日振替の要件は、事前(前日の勤務時間終了時まで)にどの休日とどの労働日とを交換するかについて、きちんと特定して社員に周知することです。

 

このような振替の手続きをとらないで、休日を休日のままにして働かせ、その穴埋めに後日代休を与えても、休日労働の事実はそのまま残ることになります。

 

少なくとも休日労働日について、割増賃金の部分(1.0の通常の賃金部分は休日の穴埋めとして「代休」が1日与えられているので不要であり、割増部分のみ)の支払義務は残るというわけです。

休日の振替と代休の違いについてまとめると、下記のようになります。

【休日の振替】※事前に明示して変更

会社:「今週の日曜日(休日)は、今週の火曜日(労働日)と振り替えて出勤してください。ですから今週の火曜日は休んでください」

 

【代休】※休日の埋め合わせ

会社:「日曜日(休日)に働いてくれてご苦労さま。代償に後日代休をとってください」

なお、休日の振替と代休の中間的な取扱いとして、社員に振替日の指定権を与えるケースもあります。

【振替休日制】※振替休日の指定権を社員に与える

会社:「今週の日曜日(休日)には出勤してもらいますが、通常の日(労働日)と振り返るので、あなたの都合の良い日を振替休日として指定して届け出てください」

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労基法を上回って会社で定めている休日や、国民の休日である祝日に社員を働かせても、これは労基法上の休日労働にはなりません。

これらの休みの日は、労基法上の休日ではなく、休みにするかどうかは会社と社員の間の合意に委ねられているからです。

 

よって、法律上の休日ではないのでこれらのお休みの日の振替については、法的には上記のような振替の手続きをとる必要はありません

 

これについても実務上、よくこんがらがってしまいがちですので、ぜひ一度確認していただければと思います。

板チョコとカカオ。アソートチョコレート。ハート形のクッキー。チョコがけのいちご。

社会保険労務士高島あゆみ

■この記事を書いた人■

社労士事務所Extension代表・社会保険労務士 高島あゆみ

「互いを磨きあう仲間に囲まれ、伸び伸び成長できる環境で、100%自分のチカラを発揮する」職場づくり・働き方をサポートするため、社会保険労務士になる。150社の就業規則を見る中に、伸びる会社と伸びない会社の就業規則には違いがあることを発見し、「社員が動く就業規則の作り方」を体系化。クライアント企業からは積極的に挑戦する社員が増えたと好評を得ている。

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