週休2日制で土曜日に出勤すると休日労働?

デスクに広げられたノート、手帳、水色とピンク色のボールペン、クリップ。コーヒーの入ったマグカップ。傍らに無造作に置かれた白とピンクのカーネーションの花たち。

労基法において休日は、週1日を原則としています(例外として4週4日休日制)。よって、この法定休日を上回った、会社が決めた法定外の休日に働いたとしても、労基法上の休日労働にはなりません

 

「ええっ!じゃあ、うちの会社は週休2日制なので、土曜日に出勤してもらっても休日労働にはならないんですね・・・休日労働の割増賃金(3割5分増)で給料計算していました・・・」

 

コンサルティングのなかで、休日と休日労働の関係についてお伝えすると、企業のご担当者からこのようなリアクションをいただくことがよくあります。

 

テレビドラマなどでは、がらんとした休みの日のオフィスに出勤して「あ~こんないい天気の日に【休日出勤】か・・・」といったボヤキのシーンはよくみられますから、労基法上の扱いと混同してしまうのも無理はありません。

そこで今回は、週休2日制における休日労働の取扱いについて、詳しく確認していきましょう。

そもそも休日とは

バナナとイチゴを載せたフレンチトーストのお皿、イチゴが添えられたクロワッサンのお皿。カフェオレのマグカップ。チューリップとユーカリの小枝。休日のブランチ。

休日とは、ひとことでいうと「not労働日」です。詳しくは、労働契約や就業規則においてあらかじめ「労働義務がない日」と定められている日のことをいいます。

 

休日は所定の労働日ではないので所定労働時間はありませんし、法定休日には労働時間を割り振ってはダメです。ですから休日労働は、「本来なら与えなければならない休日を与えなかったペナルティー」として、割増賃金の対象となります。

 

また、休日が増えるということは、それだけ年間の労働時間が少なくなるということです。所定労働時間が短縮されると、賃金の額に変更がなければ必然的に1時間あたりの賃金単価はアップするということになります。

 

このように休日は、労働時間や賃金に重要な効果をもたらすものともいえます。

土曜日に出勤するとどうなる?

オフィスのデスクのうえのノートパソコン。ガラスの花びんに黄色と薄いピンクの花が活けられている。

休日について、「会社は社員に対して毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」と労基法において定められています。ここでいう1週間に1回の休日を法定休日といいます。

 

完全週休2日制であっても、法定休日は1週間に1回の休日です。この法定休日を超えた法定外の休日に働いたとしても、労基法上の休日労働にはあたりません。

 

週休2日制の場合は、土、日曜日とも休日なので、いずれか1日の休日を休ませるなら法定の休日付与は満たしていることになります。土曜日の出勤は、その会社独自の取扱い上は【休日出勤】に該当したとしても、法律上の休日労働にはなりません。

 

なお、【休日出勤】の場合の割増賃金率は、この休日出勤の日が法定休日に該当するかどうかによって異なってきます。

 

たとえば週休2日制(土・日曜日が休み)で、月曜日から日曜日まで一週間ずっと出勤だったとします。この場合、日曜日は休日労働となり、休日労働の割増賃金(3割5分増)が発生します。一方、土曜日は休日労働にならず、休日労働の割増賃金(3割5分増)は発生しませんが、土曜日の出勤によって週40時間労働を超えた分、2割5分増の割増賃金が発生することになります。

(この例のように法定休日が特定されていない場合で、2日とも出勤の場合は後順の休日を法定休日とする、として厚労省は示しています。)

 

冒頭で「週休2日制で土曜日の出勤を休日労働の割増賃金(3割5分増)で給料計算していた」とあったように、ややこしく混同してしまいがちなので、実務上は法定休日をあらかじめ就業規則で特定しておくことが望ましいと考えられています。

 

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「法定休日を特定すると、(割増賃金率が高くなるので)その日に休日出勤が集中してしまうのでは?」との懸念を持たれる方も、もしかするといらっしゃるかもしれません。

その場合、「法定休日の出勤は原則禁止」とするのもひとつの方法です。

 

そもそも週1日の休み(法定休日)というのは、プライベートで心身ともにリフレッシュして、また翌週から集中してミスなく仕事に取り組むためのものだからです。

休むことの意義について、職場でしっかり共有したいですね。

カフェオレが淹れられたカップ&ソーサ。薄いオレンジのバラとスターチスのブーケ。

社会保険労務士高島あゆみ

■この記事を書いた人■

社労士事務所Extension代表・社会保険労務士 高島あゆみ

「互いを磨きあう仲間に囲まれ、伸び伸び成長できる環境で、100%自分のチカラを発揮する」職場づくり・働き方をサポートするため、社会保険労務士になる。150社の就業規則を見る中に、伸びる会社と伸びない会社の就業規則には違いがあることを発見し、「社員が動く就業規則の作り方」を体系化。クライアント企業からは積極的に挑戦する社員が増えたと好評を得ている。

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