同じ休みでも休日・休暇・休憩はどう違うの?

休日のブランチ。カットされたパウンドケーキにイチゴジャム。ミルクの注がれたガラスのコップ。花柄の紙ナプキン。

この梅雨の時期、休日でも外出せずに家のなかでのお楽しみタイムが増えます。しとしと雨音に耳を傾けながら、DVDや音楽鑑賞、読書など趣味の時間を過ごすのもいいですよね。

 

さて、そんな休日について、コンサルティングの中で実はよくいただくご質問に、「休日と年次有給休暇は同じものではないのですか?どう違うのですか?」というものがあります。

 

 確かに「仕事を休む」という行為では、休日と休暇も同じです。

これらに加えて、仕事中の休憩時間についても「仕事を休む」という意味でいっしょです。

 

これらの本来の意味合いは、実は、まったく違うものですが、たとえばお休みの日が人ごと、週ごとに異なるといったシフト制をとっている職場では、これらの管理が煩雑になりがちではないでしょうか。

けれど、もしも混同してしまうと(特に休日と休暇)、会社の年間休日数をミスカウントしてしまうおそれがあります。

では、休日、休暇、休憩はそれぞれどのように違うのでしょうか?

うっかりミスを防ぐためにも、今回はこれらを詳しく確認していきましょう。

休日とは労働義務から解放される日

休日のベッドルーム。インテリアの観葉植物、ライトシェード。

そもそも「休日」とは、会社と社員間の労働契約において、労働義務がない日のことをいいます。

就業規則上も労働時間を割り当てない日のことであり、会社は原則その日において社員に働かせる権利を持っていません。

 

社員からすると、その日は働く義務を負っておらず、仕事から解放されたフリーな状態です。

就業規則に定められていることから、業務上の必要性があり、労働契約において休日労働の業務命令に応諾しなければならない場合を除いては、会社が休日に仕事を命じても原則としてこれに応じる必要はありません。

つまり、休日の仕事を拒否しても、債務不履行(労働契約による義務を果たしていないこと)にはあたらないことになります。

 

まとめると、「休日」とは社員が労働義務を負わない日であり、この日に会社が社員を拘束することは原則NGです。

たとえば、次のような状況では休日を与えたことになりません。

  • 休日に資材の搬入作業があるからといって、夜勤明けの社員を足止めして作業をさせる
  • 休日に技能訓練や安全衛生教育を実施し、強制的に受講させる
  • 休日に社用のトラックや建設機械の掃除、点検を命じる

これらのように休日に業務を命じることは、休日労働の扱いとなります。

休暇と休憩について

ほっとひといきの休憩。ティーバックの入った白のカップ&ソーサ。カスミソウ。お皿に盛られたカットフルーツ。イチゴ。ブルーベリー。輪切りのレモン。

では次に、休日と似ている「休暇」についてです。休暇の当日は社員に働く必要がなく、労働から解放されている点では休日と同じです。

では、休日と異なる点は、どういったところでしょうか。

 

それは、休暇とは「社員に労働義務のある日(労働時間を割り当てられた日)」である、という点です。

 

つまり、休暇とは、労働義務を前提としている日ではあるけれども、社員が個別に会社から労働義務の免除を得ているため、労働から解放されている日であるということです。

 

また、休日では、会社が一定の期間中に一定の日数を労働義務のない日として決めて、社員に付与しなければならない義務を負っています。

一方、休暇では、社員が「この日に休みたいです」と日を指定して休みを請求することで、会社が社員に付与する(このことではじめて労働義務の免除の効果が発生する)ことになります。この点も「休日」と「休暇」の異なる点です。

 

では最後に、「休憩」についてみていきましょう。

社員が働くことから解放されることを権利として保障されている点は、休日や休暇と同じです。けれど休日や休暇と異なる点は、当日の労働時間の途中に与えられるものであり、休日や休暇のように完全に会社の拘束から離脱している状態ではないところです。

 

つまり、休憩とは会社の拘束下のもと、労働から解放された時間です。したがって、会社から一定の管理のもとで拘束を受ける場合がほとんどでしょう。また、休日と休暇が1日を単位として付与されるのに対して、休憩は時間または分を単位として与えられる点も相違点として挙げられます。

 

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休日・休暇・休憩、それぞれの意味合いがわかれば、これらを混同したために誤ってカウントすることもなくなります。

実務で年休の管理や変形労働時間制の休日管理をしていると、ついうっかりしてしまいがちです。

今回の記事を読んでいただいたのをひとつのきっかけとして、改めて確認していただければと思います。

積まれた雑誌のうえに鉢植えが置かれている。ツツジの花。傍らにサングラス。

社会保険労務士高島あゆみ

■この記事を書いた人■

社労士事務所Extension代表・社会保険労務士 高島あゆみ

「互いを磨きあう仲間に囲まれ、伸び伸び成長できる環境で、100%自分のチカラを発揮する」職場づくり・働き方をサポートするため、社会保険労務士になる。150社の就業規則を見る中に、伸びる会社と伸びない会社の就業規則には違いがあることを発見し、「社員が動く就業規則の作り方」を体系化。クライアント企業からは積極的に挑戦する社員が増えたと好評を得ている。

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