社外研修でやってはいけない扱いとは

鉢植えの観葉植物に、卓上カレンダーがもたれかかっている。

社員を外部の教育機関へ研修に行かせることもあるかと思います。

 

研修カリキュラムが終日行われる場合、出張扱いにしてもよいのか?

またそれが休日に行われる場合、休日労働にするべきなのか?

よくよく考えてみると判断に迷いますよね。

 

詳しくみていきましょう。


社外研修の2つのパターン

説明する男性上司と、メモをとりながら耳を傾ける女性社員。

社外研修と一括りにいっても、2パターンあると思います。

ひとつは研修を外部の教育機関へ委託する場合。

もうひとつは外部の教育機関が主催する研修に参加する場合。

 

前者からみていきましょう。

この場合、外部の教育機関は本来会社が行う研修を代行していますから、「会社=外部の教育機関」という位置づけになります。いわば社内で時間管理をされながら研修を受けているのと同じ扱いです。よって受講中の時間はカリキュラムに沿って、通常通り労働時間としてカウントする必要があります。

 

後者については、事業場外で仕事を行う場合と同様になります。社外で業務に従事するということなので、労働時間の算定が難しければ、会社を出てから研修を終えて帰社するまでの時間を出張期間とみなして出張扱いとなるでしょう。

けれど研修当日の集合時刻、受講時間など会社から具体的な指示がある場合、そのスケジュールを実施するため時間拘束を受けます。ですから出張としてのみなし時間を適用することはできず、具体的なスケジュールごとの時間の算定が必要です。これが休日に行われたのなら、振替休日の措置を取っていない場合は、休日労働となり割増賃金(法定休日の場合35%増)の支払いが必要です。

研修の効果を高めるために

ガッツポーズする男性社員。赤いネクタイ。

前述を読まれると、「なんだか面倒だな」「研修の受講は本人のスキルアップにつながるのだからそこまでしないといけないのかな?」と思われたかもしれません。

 

みなさん社員をやる気にさせて育てることを目的に、研修を実施されていると思います。

それはつまり単に成果を出させるだけではなくて、成果につながる行動を引き出したい、ということでしょう。

 

けれど納得できない処遇を受けて(この場合だと割増賃金が支払われないなど)、社員のやる気は起こるでしょうか?

 

やる気を引き出し自主的に会社が望む行動をとってもらうため、カリキュラムを練りに練った研修をせっかく行っても、納得性がなければその効果は期待できないでしょう。

投資したエネルギーが無駄になってもったいない、と思いませんか?

 

確かに納得性があっても必ずしもやる気を喚起できるわけではありませんが、納得性はやる気を起こす土台となるものです。それがあってこそ会社との信頼関係がつくられます。この信頼関係がなければ、会社へ貢献する人材も現れそうにありませんよね。

信頼は日常的に納得できる、という実感の積み重ねで生まれるのです。

社労士事務所Extension 代表・社会保険労務士 高島あゆみ

■この記事を書いた人■

社労士事務所Extension代表・社会保険労務士 高島あゆみ

「互いを磨きあう仲間に囲まれ、伸び伸び成長できる環境で、100%自分のチカラを発揮する」職場づくり・働き方をサポートするため、社会保険労務士になる。150社の就業規則を見る中に、伸びる会社と伸びない会社の就業規則には違いがあることを発見し、「社員が動く就業規則の作り方」を体系化。クライアント企業からは積極的に挑戦する社員が増えたと好評を得ている。

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