社員にとっての理想のワークスタイルとは?

グラフ資料、スマホ、コーヒーの入ったマグカップ、ページの開かれた手帳がデスクに置かれている

新年度が始まりました。働き方改革の一環として、大企業を中心とした新しい取り組みについてメディアでよく見かけます。たとえば次のような取り組みです。

  • 週休3日を導入
  • 就業開始を30分早くして、朝型へシフト
  • ノー残業デーを月・水・金に設置

「大企業だからできること、中小企業には無理だ」といった声もありそうですが、本当にそうでしょうか?かといって、「週休3日制を導入すれば、必ず会社も社員もにハッピーになります」とも一概に言えないと思います。

 

人は働く時間に、人生で最も多くの時間を費やすことになります。

それならできるだけ多くの喜びや幸せを感じられる時間にしたいですよね。

この機会に、社員のチカラを活かして伸ばすため、企業の規模に関係なく取り組めることについて考えてみませんか?

社員が働きたくなる会社とは

青色を基調とした各種文房具がデスクに整然と並べられている。はさみ、コンパス、分度器、パンチ、三角定規、ものさしなど。

人材獲得のための採用アピールや、冒頭のような働き方改革を全面的に賛成とする風潮もあって、従来の働き方によらない「新しい働き方」を導入して全員が働きやすい職場にしたい、とのご相談をいただきます。

 

けれどここで疑問があります。

そもそも全員がハッピーになる制度はありえるのでしょうか?

万人受けを狙った、八方美人な商品・サービスが市場で売れないように、誰もハッピーになれない可能性もあるかもしれません。

 

たとえばせっかく会社がノー残業デーを設けても、自分の時間を有効に使える人でなければ、同僚と居酒屋で一杯やって終わり、かもしれません。

 

一方、早く帰ることで子育てや趣味などプライベートの生活を充実させたり、会社以外の勉強や経験を積みたい人にとっては願ったりかなったりの制度となるでしょう。

 

つまり、「ノー残業デーを導入すれば社員全員がハッピーになる」とやみくもに信じるのではなくて、今いる社員がどんなことを求めているのか?を考えることが大切です。

「働きやすさ」と「働きがい」を混同しない

お茶を飲みながらパソコン作業を行う女性社員。

社員をハッピーにするという視点で考えた時、社員の「働きやすさ」だけを考える企業が多いように思います。けれど、大切なのは「働きがい」です。

 

また「新しい働き方は大企業でなければ無理」との意見では、「働きやすさ」と「働きがい」を混同して語られているように思います。

 

「働きやすさ」とは、たとえばオフィスが最新の仕様であったり、福利厚生制度が充実していたり、と「働く人にやさしい」ということでしょう。

 

一方「働きがい」とは、「優秀な人材が自分の成果が出しやすい」「そのために仕事に打ち込める環境やサポートを用意している」ということです。

 

前者ばかりをクローズアップしてみると、コストがかかるので、大企業向けの話との結論になりがちです。

けれど後者であれば、企業の規模は問わずに取り組めることですし、取り組む必要があります。

そして実は、企業の競争力を高めるのはこちらの方です。

今は、創造性やアイデアが生き残りの突破口となるので、自ら動くことができる社員の存在が重要だからです。

新しい働き方とは大人のワークスタイル

在宅勤務の女性社員。自宅の部屋でノートパソコンに向かって仕事をしている。

新しい働き方は、自由な働き方として語られることも多いですね。

この自由には、責任と成果が抱き合わせになると思います。

つまり、セルフマネージメントができる成熟した「大人」のワークスタイルといえます。「自由な働き方はラクができる、サボれる!」と考える依存的なこどもの考え方では無理でしょう。

 

たとえば、在宅勤務を導入するにはまだハードルが高い、と考えている企業は多いと思います。「自宅で仕事といいながら勤務実態がない、ということにはならないか?」との心配があるからです。

 

これは在宅勤務の形態自体に問題があるのではなくて、社内で「こういった働き方でみんなの能力を最大限発揮できる環境にしよう!」との共通認識がないために起きる問題です。経営者がそこまで社員を信頼できない、という会社もあるかもしれません。この場合、働き方や仕組みを変える信頼関係の構築が先決です。社員を信頼せずして業績アップはありえないからです。

 

冒頭のような短時間労働では、「ラクで怠けられる」どころか、それまでと同等もしくはそれ以上の集中度を高めて臨まなければ、成果を出すことはできません。やらない仕事を決めたり、隙間の時間を活用したりと、仕事のやり方を根本的に見直す必要もあるでしょう。

新しい働き方には、ハイレベルな時間効率が求められるのです。

形から入るのもひとつの方法ではありますが、大切なのは成果につながる形を作ることだと思います。流行の新しい働き方を導入すれば、たちまち会社は良くなるということはないからです。

 

「どうすれば社員は仕事に自発的に取り組めるようになるのか?」「やらされ感なく、能力を最大に発揮できる環境になるのか?」を社風に合わせて考え、そんな取組みに価値を感じる人が来てくれるような組織づくりのきっかけにしたいですね。

社労士事務所Extension 代表・社会保険労務士 高島あゆみ

■この記事を書いた人■

社労士事務所Extension代表・社会保険労務士 高島あゆみ

「互いを磨きあう仲間に囲まれ、伸び伸び成長できる環境で、100%自分のチカラを発揮する」職場づくり・働き方をサポートするため、社会保険労務士になる。150社の就業規則を見る中に、伸びる会社と伸びない会社の就業規則には違いがあることを発見し、「社員が動く就業規則の作り方」を体系化。クライアント企業からは積極的に挑戦する社員が増えたと好評を得ている。

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社員を伸ばす人事制度構築コンサルティング。パソコンに集中して打ち込む社員。
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